【誤用】あなたは大丈夫? ネットでよく見る「間違った日本語」5選

写真拡大

言葉の乱れなんて自分には無関係、正しく使っているさ。――そんなことを思っていませんか。でも、言葉に敏感な人でも注意して見てみると案外誤用をしているものなのです。

SNS投稿で見抜く「ダメ男」の特徴6

そこで、ネットでよく見かける言葉や会話で頻繁に耳にする言葉を中心に、やってしまいがちな間違いを紹介したいと思います。

■すごい美味しい!?

「これすごい美味しい!」「すっごい怖い!」など、書き言葉のみならず話し言葉でも頻繁に使う表現かと思います。これが間違えている? 一体どこが? と突っ込みたくなるかもしれませんね。

「すごい」も「美味しい」も共に形容詞です。「すごい美味しい」と表現してしまうことは用法的に「可愛い美しい」などと言っているのと同じこと。正しくは「すごく美味しい」となります。

同様の理由で「すごい怖い」「すごい面白い」「すごい優しい」などもぜーんぶ間違い。「すごく怖い」「すごく面白い」「すごく優しい」が正しい用法となります。

■煮詰まったから休憩!?

例えば、会議などで長時間一室に閉じこもって結論が出ない状態のとき、「煮詰まってきたなあ。休憩しようか」などといった発言をしていませんか。この間違いをしている人は非常に多いので、あなたも今、どきっとしたかもしれませんね。

「煮詰まる」とは、じゅうぶんに議論がなされて結論を出す状態になったことを言います。苦しい状態のときに使ってしまいがちですが、実は喜ばしい言葉なのです。「行き詰まる」という語が先に進まなくなるという意味なので、似た語の「煮詰まる」が混同されたものと考えられます。

■一人で大爆笑!?

「爆笑」は誤用のチャンピオンといっていいくらいの言葉です。多くの人がこの語を「大笑い」という意味で使っていることでしょう。でも実は、一人で爆笑などありえません。「一人で爆笑する」というのは「一人で集合する」ようなもので、ありえない状態なのです。

「爆笑」とは多くの人が一斉に笑うことを言います。大笑いすることではないのです。これを踏まえると、メールやブログで使う(爆)も間違いだということになりますね。「会場は爆笑につつまれた」などが正しい使い方です。

■「やむ負えず」「やむ終えず」って何!?

「やむ負えず退散した」――これは誤用というより、実際には無い言葉です。「やむ」を「負えない」のでしょうか。では、負うことができる「やむ」もあるのでしょうか。「やむ」ってなに?

音としては「やむおえない」で間違っていないかもしれませんが、正しくは「やむをえない」、漢字で書くと「止むを得ない」となります。書き言葉ならではの間違いですね。「止む」とは「止めるほかない」という意味。また、「やむ終えず」と書く人も見かけますが、「止む」に続くので「終」をつい持ってきてしまうのかもしれません。

■こうゆう場合って、どういう場合!?

「こうゆう場合」「こーゆー人」、これらも書き言葉ならではの間違いです。友達同士のメールで書く分には問題ないと思いますが、ビジネスメールで目にすることもあり驚かされます。これだけで信用ガタ落ちになる可能性も大です。話し言葉では確かに「こうゆう」と発音しているかもしれません。しかし、文字で正しく書くなら「こういう」となります。このような、こういった、という意味です。


さて、日常的にやってしまいがちな言葉の誤用を四種あげてみましたが、あてはまるものはあったでしょうか。くだけた表現が望まれる場もありますが、シーンをわきまえた言葉を選んでいきたいものですね。