最高の旅館はどこか。宿泊客3466人の調査を基にランキングした結果、旅館部門では石川県和倉温泉の「加賀屋」が1位となった。各温泉地にはこれと知られた名旅館がある。日本人の心の故郷ともいえるそんな旅館がベスト100の上位にきた。

「最近5年間に実際に泊まった旅館の中で最も満足した(良かった)旅館」と「不満を感じた(悪かった)旅館」という調査を基にベスト旅館をランキングした(方法については本稿末をご参照ください)。

 ベスト10は次の通りだ。

1位 加賀屋 (石川県、総合点482点)
2位 指宿 白水館 (鹿児島県、同327点)
3位 西村屋本館 (兵庫県、同200点)
4位 杉乃井ホテル (大分県、同190点)
5位 水明館 (岐阜県、同168点)
6位 大谷山荘 (山口県、同157点)
7位 稲取銀水荘 (静岡県、同144点)
8位 海舟 (和歌山県、同130点)
9位 星野リゾート 青森屋 (青森県、同120点)
10位 有馬グランドホテル (兵庫県、同110点)

 ベスト旅館100で2位以下を大きく引き離してトップとなったのは、石川県和倉温泉の「加賀屋」。

 出迎えから見送りまで同じ客室係が担当、食事は部屋食にこだわるなど、古き良き日本流の「おもてなし」が高く評価されている。

「あれだけの規模がありながら、従業員教育がしっかりしていて、さりげない気配りのサービスができるのは驚き」と、旅行会社関係者が舌を巻くほどだ。

 部屋数は232室、最大1400人を収容できる。

 5代目社長の小田與之彦氏と共に宿をもり立てる若女将の小田絵里香さんは、「規模が大きくても小さな気配り、心配りを基本にしたおもてなしはできますし、チームワークの強みを生かしてこそ、お客さまのいろいろなニーズにお応えできるメリットもあります」と語る。

 客と客室係にも当然、相性がある。それを見極めて客室係を配置するのは女将や若女将の役目だ。

 リピート客は客室係を指名して宿泊することが多い。指名がない場合でも、宿泊履歴を調べて同じ係を付けるようにしている。いつ来ても自分を知る客室係が温かく出迎えてくれる安心感。そこには、ベストホテル100でトップの帝国ホテル 東京とも通じるサービスの神髄がある。

 客室は「雪月花」「能登渚亭」「能登客殿」「能登本陣」の4棟に分かれている。

 雪月花と能登渚亭は本間、控えの間があり、料金は標準タイプの部屋で1人当たり1泊2食4万〜5万円、5人で利用する場合は1人3万円ほどだ。能登客殿と能登本陣は控えの間がなく、料金はリーズナブル。

 雪月花の15〜17階は控えの間にツインベッドを設置。広縁には椅子とテーブルが設置されており、立ったり座ったりがつらい人でも安心して利用できる。また、能登渚亭には露天風呂付きの部屋が6室あり、人気を博している。

 館内の至る所に九谷焼や加賀友禅、輪島塗などの名品が飾られており、16時と17時に始まる館内ツアーでは従業員が解説付きで案内してくれる。

 3月14日には北陸新幹線が金沢まで開通し、30日には能登を舞台にしたNHKの連続テレビ小説「まれ」もスタート。朝の連ドラの舞台を訪ねがてら、加賀屋のおもてなしに触れてみるのもいいだろう。

各温泉地のトップ旅館が
上位にランクイン

 2位の「指宿 白水館」のほか、5位の水明館、6位の大谷山荘、7位の稲取銀水荘、10位の有馬グランドホテルと、加賀屋と同じタイプの大型高級旅館がトップ10の過半数を占めた。

それぞれの温泉地でナンバーワンの評価が確立している宿であり、その知名度と満足度の高さで多くの客を引き付けた結果だろう。

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