<ANAインスピレーション 最終日◇5日◇ミッションヒルズカントリークラブ(6,769ヤード・パー72)>
【動画】B・リンシコムが、名物のポピー池に飛び込む!
 18番、ブリタニー・リンシコム(米国)がこの日最高のショットでイーグルを決めると、ある記憶を思い起こさせた。6年前、このコースの18番でカップ2メートル弱にショットを決めて、全く同じようにイーグルを奪って大会を制したリンシコムにとってはデジャブのようだった。今年は彼女にとって2度目のメジャー制覇、ツアーでは6勝目をかけて、18番ホールを終えた後の、プラス3ホールのプレーオフが待っていた。
 「どのホールにおいてもイーグルをとるのは信じられないようなこと。まして、メジャー大会で最終日にするなんてね。2009年にこのメジャー大会でしたわね。本当に現実を超えたような経験だわ。何回あんなことができるかお金をかけて、もう一度フェアウェイに戻っても同じようなショットは打てない。さっきも言ったけど、今日は私の最高の日。誰かが私を見ていてくれたのね」
 72ホール目、リンシコムのイーグルが決まると観客は大歓声をあげ、ステイシー・ルイス(米国)も最後にバーディーを決めた。最終組でプレーし、ルイスはパー5で3メートルほどのところに寄せたが、バーディーパットのラインを読み違えカップ横に転がった。プレーオフ1ホール目が終わり2人は18番ティに戻った。リンシコムがカップのへりにパットを外すと、ルイスも3メートル弱のところに勝利をかけたショットが穴にはまりかけたが、何とか地面上にボールが留まった。
 再び18番ティに戻り、ルイスがカップから2メートルほどのところに3打目を落とすと、リンシコムの球はルイスの球の30センチ後ろに放たれた。リンシコムのバーディーパットは完璧な球の速さに見えたが、カップを外れ決められなかった。その瞬間、ポピー池に飛び込むのはルイスのように思われた。しかし、ルイスのパットもリンシコムと同じように転がり、完璧な速さにもかかわらずカップに入らなかった。
「クラブを振り下ろした瞬間に、ディボット跡の両側を捕えた。というかターフを取ってしまって、そのせいで勢いが出なかった。ボールとうまくコンタクトできず、勢いが殺されちゃった」(ルイス)
 その後、プレーオフ3ホール目の18番ティに戻り、ルイスのレイアップショットは不運にもディボットにはまってしまった。その後のショットが決まらず、グリーン手前にショート。リンシコムはアプローチショットでカップから2.5メートルほどのところに付けた一方で、ルイスのチップがカップ3メートル手前に留まった。ルイスが続くパターを外した瞬間、チャンピオンの座はついにリンシコムのものとなった。
 リンシコムがパーパットを決めた時、彼女を待っていたのは将来の夫、父親とキャディの姿だった。彼女にとっては2度目となるポピー池へのダイブを、全員がともに分かち合おうと準備も万端に待ち構えていたのだ。今回の勝利をもって、実に4年もの間優勝から遠ざかっていた不毛の時代にピリオドを打った。「ウェグマンズLPGA選手権」でインビー・パーク(韓国)とプレーオフに破れたのは、ちょうど8か月前の事だ。
 「あとちょっと、っていうところまで行った事は何度もあったわ。そういう時でも、へこたれないのが大事なの。そういう経験をバネにして、そのうちいい事があるって信じるの。そうしたら、アラ不思議。2009年のイースター・サンデーもここで優勝をしたでしょう。実は今日もイースター。そう考えると、なんだかおかしな感じもするでしょ」
 本大会で2度以上の優勝はリンシコムで史上7人目のプレーヤーとなる。そのリストに名を連ねるのは、アニカ・ソレンスタム、キャリー・ウェブ、ベッツィ・キング、エイミー・アルコット、ドティー・ペッパーにジュリ・インクスターだ。
※USLPGA公式サイトより提供
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