インテルのユニフォームを着た少年の背中には「フィリッポ」の名前が入っている。彼ことを知らない者はいないだろう。4日のパルマ戦の前に、彼の写真はツイッターで出回った。

覚えているだろうか? 2012年2月17日、サン・シーロで試合を観戦した金髪の少年が、愛するチームに向けてこのようなプラカードを掲げた。「勝ってくれない? そうじゃないと、学校でバカにされるんだ」。彼のプラカードは当時大きく注目された。それから3年。フィリッポ君がサン・シーロに戻ってきたのだ。

今のインテルの状況は2012年のころよりさらに悪い。当時、クラウディオ・ラニエリ監督に率いられたチームは7位だった(フィリッポ君の願いはかなわず、このときはホームでボローニャに0−3と敗れている)。現在、インテルは10位だ。そこで、フィリッポ君が再びやってくれた。

「勝利と安定。これは助言だよ! 僕はまだ6年学校に行かなきゃいけないんだ。もうどうやってみんなのことを言い訳すればいいか分からないよ」

しかし、今回もうまくいかなかった。インテルは勝てなかったのだ。安定はしている。だがそれは、ひどいパフォーマンスが続いているということだ。最下位パルマを相手に1−1のドローに終わり、ロベルト・マンチーニ監督は復活祭の朝も練習させ、チームを叱責している。

少なくともフィリッポ君は、家族と復活祭を祝うはずだ。最もうれしいサプライズは、来季まで待たなければいけない。それは確実だろう。