国内の投資信託市場だが、NISA(少額投資非課税制度)もあって純資産残高が過去最高水準となっている。NISAを睨んだ新商品の動向について楽天証券経済研究所ファンドアナリストの篠田尚子氏が解説する。

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 NISAでの活用を意識して保守的な運用を目指したファンドがある。『ニッセイ安定収益追求ファンド』『日興・ピムコ・グローバル短期債券ファンド』『JPM日本債券アルファ』などだ。基本的に国内債券中心の運用スタンスをとり、“預金+α”程度の「超安定リターン」を目指している。

 こうした、貯蓄商品に近い、超ローリスク&ローリターンのファンドが、いま注目される理由は、「子供NISA」の創設が検討されているからだ。すでに、政府は2016年からの子供版のNISAをスタートする方針を打ち出している。

 子供NISAの概要は、投資適格年齢は0〜19歳で、非課税枠は年間80万円、原則として親権者が口座を管理し、18歳を過ぎないと払い出しができない仕組み。資金の出し手はシニア世代が中心となる見込みで、相続税対策あるいは教育資金作りを目的として、年間110万円の贈与税の非課税枠を活用するケースが多いと想定されている。

 したがって、投資家のニーズとしては、“できる限りリスクを抑えた運用”になってくるだろう。ここでピックアップしたファンドの中には、設定からすでに何年も経っているファンドもあるが、子供NISAによって、再び脚光を浴びつつある。

 子供NISAでの投資は長期保有が大前提。安定的な資金の流入と、個人投資家の厚みが増すことが期待でき、投資信託市場には強い追い風になるはずだ。

※マネーポスト2015年春号