ハミ尻にも死体にも「絶賛の声!」。ネットニュースの“ムリすぎる絶賛”4つ
 そうそう毎日のようにイベントがあるわけでもないのに、とにかく名前を売り続けなければならないのが芸能界。どんな形でも世間の目に触れるようにネタを提供しつづけたい。そんなときに便利なのが「絶賛の声」ニュース。

 前髪を切った写真を公開すると「かわいい〜」と絶賛の声。

 寝起きのスッピンには「メイクいらないね!!」と絶賛の声。

 アニメキャラに扮したコスプレに「天使だ…」と絶賛の声。

 こうして日々ネット上では無数の激賞記事が配信されているわけですが、なかには少しおかしなものも。「そこ“絶賛”の使い方ちがうだろ」とか「よく読めば褒め殺しになってる」というものから、「これもう人間が書いた文章じゃないわ」とツッコミたくなるシュールな原稿も。

 そこでヤフーニュースで「絶賛の声」と検索してヒットした中から、スルーしてしまうには惜しい傑作記事をいくつかご紹介しましょう。

●『渡辺直美、谷間くっきりセクシードレスに絶賛の声!「かわいい」「お姫様」』
(マイナビニュース 3月26日0時10分配信)

 たしかに“蓼食う虫も好き好き”ともいいますから一概に否定することもできませんが、やはり渡辺直美はいささか谷間くっきりし過ぎです。彼女のInstagramには「実写シンデレラの色違いみたい」とのコメントも寄せられたそうですが、なんでも言えばいいというものではありません。

▼渡辺直美のInstagramより。ちょっと褒めコメントがあるだけで「絶賛の声」というニュースになる

●『水原希子、はみ出した尻に絶賛の声』
(シネマトゥデイ 3月2日11時41分配信)

 次は、褒めているのになぜかぶっきらぼうに聞こえる記事。この突き放した言い方に、ヒップへの愛情を全く感じないところが秀逸です。しかも写真を見れば大してはみ出していない。それにしても人の尻を見て「いいケツ」とコメントを残すとき、一体どんな心境なのでしょうか。

●『ナオミ・ワッツの年相応のすっぴん顔に絶賛の嵐!』
(Movie Walker 2月17日11時14分配信)

 よく読めば相当に失礼な記事。ケンカを売っているのでしょうか。見出しの時点でも血圧が上がりそうなのに、本文でも「ナオミ・ワッツ(46)の年相応の顔が絶賛されている」と追い討ちをかけるのですからたまりません。そもそも「年相応だね」と言うとき、人は感心しているでしょうか? 不思議な日本語です。

▼これはフルメイクで41歳のときなのに…年相応どころか、ナオミ・ワッツやばいのでは!?

●『ドラマ『HERO』等でも話題の丸高愛実「死体すらカワイイ」と絶賛の声』
(Billboard Japan 1月14日 14時0分配信)

 このやぶかぶれ感が「絶賛の声」記事の楽しさなのですが、それを極めたのが『丸高愛実「死体すらカワイイ」と絶賛の声』。

 見出しだけでは何のことやら分からないので記事を読んでみましょう。1月10日に放送されたサスペンスドラマで、殺人事件の被害者OL役を演じた丸高さん。その後、死体になった姿までもがカワイイと絶賛されたとのこと。

 ここまでくると“絶賛”使用禁止令を発令したくなります。

 というわけで、今後も注視していきたい「絶賛の声」ニュース。ネット文化の生んだ味わい深い徒花(あだばな)です。

<TEXT/沢渡風太>