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3月7日に発売された、野球太郎シリーズのニューフェース『野球太郎育児Vol.1』。コンセプトは「わが子を野球でたくましく育てたいと願う保護者に贈る球育本」だ。

「我が家の野球育児論」というタイトルの企画記事では、プロ野球選手本人ではなく、プロ野球選手のご両親に育児論を語ってもらっている。

今号では大谷翔平(日本ハム)、前田健太(広島)、内川聖一(ソフトバンク)、安樂智大(楽天)のご両親が登場。各家庭における育児についての考え方やこだわり、エピソードなどをふんだんに紹介している。今回はその中で、マエケンこと前田健太を取材した際のとっておき秘話を紹介しよう。

○一流選手ほど負けず嫌い!?

「やっぱり、ものすごい負けず嫌いなんだよなぁ」。

24年ぶりの優勝を狙う広島のエースであり、開幕投手も務めたマエケンの両親への取材が終わり、ライターから送られてきた原稿に目を通したときの率直な感想である。ドラフト候補選手に取材をする際、「自分の性格を分析すると? 」という質問を投げかけることがあるのだが、かなりの高確率で「負けず嫌い」という答えが返ってくる。それこそ、「勝負の世界で台頭する上で、気質上の必須項目なのでは? 」と感じてしまうほどだ。

そして一流選手ほど、この負けず嫌いの度合いは強くなる傾向があるように思う。マエケンも幼少時代から「じゃんけんで負けるのもイヤ」というほどの負けず嫌い。また、ライターとのその後のやりとりや取材時の報告などから、マエケンのご両親も相当な負けず嫌いであることがうかがい知れる。「学校のマラソン大会でもやるからには1番!」というご両親の姿勢があったからこそ、マエケンの「負けじ魂」はより強固なものに育ったのかもしれない。

○マエケンを育て上げた母親の「負けず嫌い魂」

前田家の場合、特にお母さんの「負けず嫌いの度合い」が半端ではない。マエケンが幼少時代から毎日欠かさずランニングをしていたことは、わりと知られている。だが、走るようになったきっかけはお母さんの「負けず嫌い魂」に火がついたことだったという。以下、マエケン母の証言を紹介する。

「小学生時代、チームを移籍して間もない頃の試合であの子が投げて、打たれたんです。それでもう私も悔しくて、試合が終わってコーチに『どうしたらもっとうまくなれるんですか? 』って聞いたら、『ピッチャーはとにかく下半身、走らなアカン』って言われて、それで火がついたんです。それから毎日、晩御飯の前に19時くらいから走ることにしました。忠岡町のグラウンド、最初は1周400メートルを5周くらいからで、健太を走らせるために私も一緒に走りました。車で行って、走ったあとは車のライトで照らしてバットを振ったりして」。

母子の夜の特訓は中学2年の終わりまで続いたという。

その後、中学3年時に世界選手権ボーイズ日本代表に選出され、高校はPL学園に進学。入学してすぐから試合に出場するようになり、1年夏には早くも甲子園のマウンドも経験した。ドラフト1巡目でプロ入りし、2010年に沢村賞や最多勝などタイトルを総なめ。その後の活躍についての説明は不要だろう。

もしあのとき、マエケンのお母さんによる特訓が行われなかったら、あるいはずっと続かなかったら……。そんな「たられば」を考えても仕方がないが、「今のマエケンがいるのはお母さんがいたからこそ」と言えるのは間違いない事実だ。母の力は偉大である。

週刊野球太郎

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