第1回日本翻訳大賞4月19日開催。選考委員:金原瑞人(左上)、岸本佐知子(左中)、柴田元幸(左下)、西崎憲(右上)、松永美穂(右中)

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4月19日(日)第一回日本翻訳大賞授賞式が行われる。
紀伊國屋書店の協力を得て、場所は紀伊國屋サザンシアター。
たんなる授賞式じゃもったいない。
「翻訳に興味ある人が毎年一回集結する祭典にしよう!」と運営委員もがんばっている。

「日本翻訳大賞」は、「もっと翻訳者が褒められてもいいじゃないか」との願いから、翻訳家の西崎憲が立ち上げた賞だ。
「手弁当でもやろう」と、実施方法を模索。
2014年12月にクラウドファンディングで支援を呼びかけると、初日に目標額を突破。
3週間のうちに約340万円の支援を集めた。

選考は現在進行中だ。
一般読者からの推薦で決まった12作に選考委員推薦作5作を加えた候補作17作品を選考委員が審査している。
4月12日が最終選考会。
ここで大賞を決定する。
選考委員は、金原瑞人、岸本佐知子、柴田元幸、松永美穂、西崎憲。

選考委員が、選考方法や選考基準をメールでやりとりするなかでも、「良い翻訳とは何か?」ということにつながる議論が交わされている。
選考会では、もっと激しくぶつかりあうこともあるのではないか。
そういったスリリングで本質的な議論を、授賞式でも振り返りながら、選考委員のみなさんに対談してもらう予定である。
他にも、いくつかのイベントを用意して、カジュアルに楽しめるイベントとしての授賞式を準備中だ。

第一回日本翻訳大賞候補作
『エウロペアナ:二〇世紀史概説』パトリク・オウジェドニーク/阿部賢一、篠原琢訳(白水社)
『SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと』チャールズ・ユウ/円城塔訳(早川書房)
『黄金時代』ミハル・アイヴァス/阿部賢一訳(河出書房新社)
『狼少女たちの聖ルーシー寮』カレン・ラッセル/松田青子訳(河出書房新社)
『カステラ』パク・ミンギュ/ヒョン・ジェフン、斎藤真理子訳(クレイン)
『火星の人』アンディ・ウィアー/小野田和子訳(早川書房)
『霧に橋を架ける』キジ・ジョンスン/三角和代訳(東京創元社)
『黒ヶ丘の上で』ブルース・チャトウィン/栩木伸明訳(みすず書房)
『重力の虹』トマス・ピンチョン/佐藤良明訳(新潮社)
『『資本論』の新しい読み方』ミヒャエル・ハインリッヒ/明石英人、佐々木隆治、斎藤幸平、隅田総一郎訳(堀之内出版)
『ストーナー』ジョン・ウィリアムズ/東江一紀訳(作品社)
『低地』ジュンパ・ラヒリ/小川高義訳(新潮社)
『TTT:トラのトリオのトラウマトロジー』ギジェルモ・カブレラ・インファンテ/寺尾隆吉訳(現代企画室)
『別荘』ホセ・ドノソ/寺尾隆吉訳(現代企画室)
『北斎と応為』キャサリン・ゴヴィエ/モーゲンスタン陽子訳(彩流社)
『愉楽』閻連科/谷川毅訳(河出書房新社)
『詩集 牢屋の鼠』劉暁波/田島安江訳(書肆侃侃房)

第一回日本翻訳大賞授賞式
2015年4月19日(日) 19:00開演 (18:30開場)
会場:紀伊國屋サザンシアター (紀伊國屋書店新宿南店7F)
料金:1,000円 (税込・全席指定)
翻訳や言葉に興味がある人は、ぜひ遊びにきてほしい。
(米光一成)