川島永嗣 (撮影/岸本勉・PICSPORT)

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権田修一が90分間出場したチュニジア戦の終わった後、ミックスゾーンで一番緊張感のある顔をしていたのが西川周作だった。

「GK4人のうち、2人出られない感じですね」

生れ故郷の大分で出場したいと監督に願い出た西川だったが、結局出番はもらえなかった。それどころか、この2試合でピッチに立つ時間がないのかもしれない。そんな思いが西川の表情を曇らせていたのだろう。

東口順昭も「45分ずつかと思っていました」と言う。どうやらフィールドプレーヤーには公平にチャンスが与えられそうだ。だからGKにも……と思っていても不思議ではなかった。ところがGKコーチもどのような起用をするのか聞かされておらず、チュニジア戦の間中、アップしておくように言われていたという。

ハリルホジッチ監督は「これまで出場機会の少なかった選手を起用する」と明言していた。実際にチュニジア戦では大胆な選手起用を見せた。

だからこそ、東口はしっかりと準備していた。
「出たら、クロスボールの処理はこの4人の中で誰にも負けないと思いますから、そこは積極的にアピールしたい」

だが、ウズベキスタン戦で起用されたのは川島永嗣。4人の中ではこれまでで一番多く日本代表戦に出ている選手だったのである。

川島が出たことには意味があった。
「リーグ戦には出ていないけど、トレーニングマッチで落ちないようにしています」
所属チームであるスタンダード・リエージュでは監督が交代する前後にポジションを奪われ、その後はピッチに立てないのだ。

「自分のチームで出ていないことは、代表での言い訳にならない」
川島は言う。監督も果たして川島が第1GKにふさわしいプレーができるのか、試してみたのだろう。そしてビッグセーブも見せたが、失点もしてしまった。

次の合宿でもGKは4人だと監督は言う。それぞれのGKは監督の要求を持ち帰った。
「監督がGKに求めているのはディフェンスラインの背後のカバーで、守備範囲を広くということ」(西川)
「GKは怒鳴れ、話せとコミュニケーションの部分を言っていました。上げるにしてもGKがリーダーだから大きな声で言えと」(東口)
「キックが相手のボールになってしまっていた。結局はそういう部分なんです」(権田)

合宿が4人体制になったことで、さらに争いは激しくなった。火花が散る戦いがスタートしている。

【日本蹴球合同会社/森雅史】

▼ ヴァイッド・ハリルホジッチ監督

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ ウズベキスタン戦の先発イレブン

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 青山敏弘

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 青山敏弘

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 青山敏弘

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 青山敏弘

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 柴崎岳

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 柴崎岳

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 柴崎岳

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 岡崎慎司

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 岡崎慎司

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 岡崎慎司、太田宏介

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 岡崎慎司

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 太田宏介

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 大迫勇也

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 内田篤人

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 本田圭佑

(撮影:岸本勉/PICSPORT)