EDを解消する方法は一つではない。それはこのコーナーを読んでもわかる通り、運動や食事、入浴の仕方、はたまた“気持ちの持ち方”次第で解決されることもあるからだ。
 なぜなのか?
 「EDになる要因が、人によって違うからです。ある人は運動不足、ある人はマイナス思考が原因で勃つものも勃たなくなってしまう。つまり、自分に合った方法を見つけることが大事です」
 と語るのは医学博士の志賀貢氏だ。
 これがEDの厄介なところであり、逆に方法によっては完全回復するということ。つまり「俺はもうダメだ…」などと諦める必要はないのだ。

 では、これまで紹介したED解決策でも一向に症状が改善しない方に、新たなテクニックを伝授したい。
 「一週間、もしくは10日に一度だけ“何もしない日”を作ることです」

 おいおい、いい加減なことを言うな! とお怒りの読者もいるだろう。
 しかし、思い出して頂きたい。EDになる要因の8割は「心因性」だ。これも一言では片付けられず、仕事のストレスだったりセックスが苦手な劣等感だったり、女性を前にして緊張してしまうアガリ症など、理由はさまざまだ。
 「とにかく副交感神経が優位にならないと、ペニスは勃起しません。ところが常に心の葛藤を抱えた状態では、常に戦闘体勢のため、交感神経が優位になる。すると、ベッドでも攻撃的な気持ちが抜けず、ムスコも役に立たないんです」

 副交感神経--簡単に言うと「リラックス」した状態でペニスの海綿体に血液が回りにくくなり、勃起度は弱まる。
 「交感神経が常に優位な男性は心を休める時間もないんです。いつも自分に厳しく、だらけることを許せない性格の方ほどそうなってしまう。だから、あえて気を抜く時間を作って、副交感神経優位の感覚を思い出させるのです」

 そのためには、スケジュールを決めて「何もしない日」を作ることなのだ。
 「その一日は好きなものを暴飲暴食してください(笑)。そしてダラダラと寝てもいいし、好きな音楽を聴いたり、ゲームを一日中やったりしてもOK。もっといえば、携帯の電源も切って、外部とのつながりを遮断するべきです」

 忙しい現代人は、「何もしない日」を作ることのほうが、勇気がいる。しかし、自分の中で「一週間に一度は何もしない」と決めておくほうが、すべての効率も良くなるという。
 「ゴールが見えるんです。その日まで頑張れば、自分へのご褒美が待っている。一番ダメなのは、ストレスがエンドレスに続くと思うこと。これでは神経が休まらず、全くリラックスすることもできないのです」

 中途半端に2〜3時間休む程度では効果はないという。逆に思い切って、丸一日、自分を癒やす日を持つべきだ。
 「自分の中でメリハリができるので、どんな場面でも交感神経から副交感神経に切り替えるのも上手くなるんです。つまり、いざという時に勃ちやすくなるということ」

 騙されたと思って、一度試してみてはいかがだろうか。

志賀貢
医学博士。内科医として診療する傍ら、260作以上の小説やエッセイを執筆。また、性感研究の第一人者で『かなりHな夜の教科書』(河出書房新社)など、医学的見地に基づいたSEX&口説き術にまつわる著書も多数。