本田、香川、岡崎は先発するのか。ウズベキスタン戦でもサブに回るようだと、それが今後のスタンダードになる可能性もある。

写真拡大 (全3枚)

 今年6月に始まるロシア・ワールドカップ2次予選前のラストマッチ。それでも、ハリルホジッチ監督はウズベキスタン戦の前日会見でこう言った。
 
【日本代表|PHOTOギャラリー】日本 2-0 チュニジア

「1試合目(チュニジア戦)とはまったく違うメンバーで戦うことになると思う。リスクは少しあるが、そうは言っても今回の合宿に来てくれたほとんどの選手を使おうと考えている。合宿に参加したすべての選手について知識を深めたい」
 
 初陣に続くトライアウト──。ワールドカップ予選に向けたリハーサルというより、指揮官はウズベキスタン戦をテストの場と位置付けている。
 
 そもそも、ウズベキスタンはハリルホジッチ監督がリクエストした相手ではない。前任者アギーレの希望──「アジアの第1ポット同士。6月の予選では対戦しないだろうアジアの強いチームとやりたい」──をアジアカップ期間中に日本協会が叶えたものだが、ご存じのとおり、そこから監督が代わり日本代表を取り巻く環境は一変している。
 
 大役を任されたばかりのハリルホジッチ監督にとっては、相手ありきの親善試合ではなく、あくまで就任2試合目。多少なりとも「対アジア」は意識するだろうが、メインテーマは“選手選考”だ。
 
 チュニジア戦と同じ4-3-3システムで臨むなら、スタメンの11人は上図のようになるだろうか。ちなみに、前日に行なわれたフィールドプレーヤーが12対12のゲーム形式の練習では以下のようなメンバーで戦っていた。
 
●ビブス組(5-3-3-1システム)
GK/西川
5バック/内田、昌子、水本、森重、太田
3ボランチ/柴崎、今野、青山 
中盤2列目/本田、香川、乾
CF/岡崎
 
●ビブスなし組(4-2-4-2システム)
GK/川島
4バック/酒井高、吉田、槙野、藤春
2ボランチ/長谷部、山口
中盤2列目/永井、清武、武藤、宇佐美
2トップ/川又、大迫
 チュニジア戦のスタメンに近いメンバーが「ビブスなし組」なので、ウズベキスタン戦では「ビブス組」の多くが先発に名を連ねるはずだ。「センタリングに関してはアーリークロスも要求する」(ハリルホジッチ監督)点を重視すれば左SBは“J随一のクロッサー”太田になるが、3月上旬に痛めた左足の状態はやや気掛かりである。
 
 仮に太田が大事を取ってサブに回るなら、利便性に優れた酒井高を左に回して右に内田が入るだろう。ちなみに、チュニジア戦で負傷して右大腿ハムストリング筋挫傷と診断された酒井宏は、チームに最後まで帯同するものの、欠場が確実だ。
 
 なにより注目したいのは、本田、香川、岡崎の起用法である。
 
 アグレシッブな守備が光ったチュニジア戦の前半とは打って変わり、ウズベキスタン戦では立ち上がりからオフェンシブに戦う可能性もある。その根拠としては、ハリルホジッチ監督がチュニジア戦以上に攻撃面で具体的な要求を口にしている点が挙げられる。
 
「正確な速いパスを前に出す。前線でボールを受けやすい選手につなげと言っている。そしてエリア内ではもっとアグレッシブに行ってもらいたい。(チュニジア戦では)エリア付近でFKをもらう場面が少なかったので、FKをもらって直接入れるとか、そういうことを狙いたい」
 
 それらを体現するうえで、本田、香川、岡崎は“現時点で”不可欠なパーツだ。しかし──。チュニジア戦に続き彼らを揃って途中出場させるようなら、それはもしかすると、本格的な革命への予兆かもしれない。
 
 かつてフランス代表監督に就任したジャッケ(在任期間は93〜98年)はカントナ、ジノラ、パパンら当時のスター選手を外し、まだ世界的なプレーヤーではなかったジダンを軸に据えて、結果的に98年のワールドカップを制している。
 
 インパクトという点でそれに似たような改革を、“いずれ”ハリルホジッチ監督も日本代表にもたらすのか。ウズベキスタン戦は単なるトライアウトではなく、今後の道標を示すターニングポイントになる可能性も否定できない。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)