装着した人を疲れさせない「バイオニック」な義足:Cyberlegs

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装着した人の体力を奪わない「バイオニック」な義肢の開発が進んでいる。まずは義肢そのものが軽量であること、そして、装着者の意図を汲み取り行動をサポートするテクノロジーがあることが、この「Cyberlegs」のポイントだ。

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入手可能になるのはまだ2、3年後になるかもしれないが、その“バイオニックな足”は確かに実現に向けて歩み出している。膝より上で下肢の切断を受けた人々のために新しいロボットシステムを開発するヨーロッパのプロジェクト「Cyberlegs(CYBERnetic LowEr-Limb CoGnitive Ortho-prosthesis)」において、プロトタイプの存在が明らかになっている。

このCyberlegsは、軽量なのが特徴だ。体力を要せず、また転倒のリスクも少ないため、歩行が能率的になる。ピサ・サンタンナ高等学院のバイオロボティクス研究所が中心となったこのプロジェクトには、フィレンツェのドン・カルロ・ニョッキ科学医療研究センター(Centro IRCCS Don Carlo Gnocchi)も参加した。

プロジェクト(欧州委員会によって250万ユーロの予算が投じられた)から誕生したプロトタイプを構成するパーツは、2つの要素からなる。1つめは、膝や足首の動きを可能にする電磁アクチュエーターと、衝撃を和らげることのできるパッシヴな部分を備えた経大腿義肢だ。

要素の2つめは、リュックサック──より正確にいえば──アクティヴ骨盤装具(Active Pelvis Orthosis)で、歩行をより能率的で自然にするために、腰の曲げ伸ばしを支援して動きをアシストできる。

プロジェクトのまとめ役、サンタンナのバイオロボティクス研究所のニコラ・ヴィテッロも、次のように語っている。「一歩ごとに、ロボット装具は足を切断された人に、多量のエネルギーを供給します。つまり、より生理学的な歩行を回復させられるのです。プロジェクトの開発において、このデヴァイスを足を切断された7人にテストしてもらいましたが、成功を収めたといえるでしょう。被験者は、直感的にデヴァイスを操作し、同時に、より生理学的な歩行を体験したのです」

動くことを可能にし、制御し、患者の必要に答えるために(歩かなければならないか、座ったり立ったりしなければならないかを理解するということだ)、義肢にはウェアラブルなセンサーが配置されている。これらは、クツにも同様に割り当てられていて、事実上、患者とデヴァイスとをつなぐインターフェイスとなっている。「ウェアラブルなテクノロジーで、歩行が困難な人がより苦労せずに歩くことを可能にします」と、ヴィテッロは説明した。

行われたテストはまだプロトタイプによるもので、デヴァイスの最適化が必要だ。足を切断された人々が利用できるようになるには、軽く、行動を邪魔しないものにならなければならない。彼らの次の段階は、プロジェクトの一部として考案されたこのシステムを、転倒のリスクを減らすために応用することだ。

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