ロンドン世代の決意、永井「今のスタメンを脅かす存在に」

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 約5年ぶりの国際Aマッチ出場となったチュニジア戦(2-0)から一夜明けた28日、日本代表FW永井謙佑(名古屋)は不完全燃焼に終わった悔しさをにじませた。

 2010年1月6日のアジア杯予選・イエメン戦以来となる代表戦。岡田武史監督時代に若手主体で臨み、計11人がA代表デビューを飾った一戦に、当時福岡大に在籍していた永井も後半40分から途中出場し、初キャップを記録した。

 事実上の“デビュー戦”となったチュニジア戦は右サイドで代表初先発。前半12分、MF長谷部誠からの縦パスをワンタッチで流してMF清武弘嗣につないだシーンや、前半21分にはMF山口蛍の縦パスを永井がスルーし、FW武藤嘉紀がスペースに走り込むなど、随所に顔を出したが、自身はシュートを打てないまま後半15分にベンチへ下がった。

「もっと有効的に裏を突きたかった。縦で裏に抜けようとしすぎた。斜めに抜ける動きを増やさないといけない」。少ないタッチ数から相手DFラインの背後を狙い、縦に速く攻めるハリル流サッカー。その中でスピードが売りの自分の持ち味を発揮し切れなかった悔しさがあった。

「キヨ(清武)にフリックしたり、よっち(武藤)にスルーしたり、そこは違和感なくできたけど、そこからフィニッシュに行けなかったことが課題」。オーバーエイジで出場したDF吉田麻也を含め、GK権田修一、DF酒井宏樹、MF山口蛍、清武、そして永井とロンドン五輪メンバー6人が先発。「ずっと一緒にやっていたから違和感はなかった」と、旧知の顔が並んでいただけに物足りなさが残った。

 結局、永井と清武に代わって出場したFW本田圭佑、MF香川真司が試合のリズムを変え、2ゴールが生まれた。長らく代表の主力を担う選手が貫録を見せたが、FW宇佐美貴史、DF酒井高徳、FW大迫勇也を含めたロンドン世代のさらなる台頭は、チーム内の競争、そして世代交代という意味でハリルジャパンの重要なテーマの一つとなり得る。「今のスタメンを脅かせる存在になっていきたい」。永井の言葉は、同世代を代表しての決意に他ならない。

(取材・文 西山紘平)