96年3月、日本はシャーアラム・スタジアムで行なわれたサウジアラビア戦を前園の2得点で制し、28年ぶりの五輪出場を決めた。(C) Reuters/AFLO

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 リオデジャネイロ五輪出場を懸けた戦いに挑む手倉森ジャパンにとって、この1次予選の舞台は“特別な場所”と言っても過言ではない。
 
 1996年3月24日。今から19年前、日本はアトランタ五輪アジア最終予選でサウジアラビアと対戦。勝てば、28年ぶりの五輪出場が決まるという大一番を迎えた。
 
 相手は同予選で最強チームと目されていただけに、日本の苦戦が予想されたが、開始4分に前園真聖が幸先良く先制弾を決めてみせる。その後は劣勢を強いられたものの、57分には再び前園が出場権を引き寄せる貴重な2点目をゲット。終盤に1点を返されたが、そのままサウジアラビアの猛攻を凌ぎ2-1で逃げ切り、悲願の五輪行きのチケットを掴み取った。
 
 日本に28年ぶりの歓喜をもたらした、あの死闘が演じられた場所が、今回の1次予選が行なわれるシャーアラム・スタジアムである。手倉森ジャパンのリオへの道、そしてその先にあるメダル獲得に向けた戦いは、この思い出深きスタジアムからスタートする。
 
 シャーアラム・スタジアムが起工されたのは1990年で、収容人数は80,000人。記者席はお世辞にもキレイとは言えず、壁面の汚れも目に付くが、それだけ歴史を感じさせるスタジアムである。
 
 肝心のピッチ状態については、「思ったより、ピッチコンディションが良さそう」(遠藤航)、「(芝は)少し柔らかいですけど、問題ないと思う」(中島翔哉)と選手たちの評判は悪くない。欧州組の久保裕也も「思ったよりも良かった」と好感触を得ているが、「でも、ずっとここで試合をやるから、最後のほうは悪くなるかなというイメージはありますけど」とコメントしている。
 
 いかなる条件であろうと、96年のアトランタ大会から続く五輪連続出場記録を、しかも1次予選の段階で途絶えさせるわけにはいかない。リオ五輪に向けた船出としては、縁起の良いシチュエーションにある手倉森ジャパン。来年1月の最終予選に向け、さらに自信を深めるためにも、盤石の戦いで予選突破を決めたい。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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