<資料>
 3月FOMC以降、ドル安が目立っている。それまでのドル高は、米国と日欧などの金融政策が逆だからとされた。米利上げ見通しに伴うこの「金融政策が逆」という状況はFOMCを前後して変わったわけではないのに、なぜドル安になり、そもそも一時的なのか。

 ドル/円の5年移動平均線からの乖離率はプラス30%程度まで拡大した<資料参照>。これは、1998年に並んで過去最大のドル上がり過ぎを示している。この過去最大の行き過ぎたドル高・円安になった一因こそが、「金融政策が逆」ということだろう。

※<資料>はコチラ⇒http://hbol.jp/?attachment_id=30968

 以上のように考えると、「金融政策が逆」という状況が変わりないなかでも、FOMC以降ドル安になったのは理解できるだろう。行き過ぎたドル高・円安だから、その修正が起こったということだろう。

 問題は、そんな行き過ぎたドル高・円安の修正に伴うドル安が一時的なのか、それとも中期的なドル安への転換なのかということだろう。「金融政策が逆」という状況が変わらなければ、行き過ぎたドル高・円安の本格的な転換は起こらないかといえば、必ずしもそうではないだろう。それが起こったのが1998年だった。

 1998年はFRBが利下げに転換したものの、あくまでそれは一時的で、1999年からFRBは利上げを再開した。その意味では、「金融政策が逆」という状況は、結果的には一時的に変わったに過ぎなかった。しかしそのタイミングで中期的なドル高からドル安への転換が起こった。

 なぜ「金融政策が逆」という状況が一時的に変わったタイミングで、中期的なドル高からドル安への転換が起こったか。それはドル高が記録的な行き過ぎた動きになっていたことが主因だっただろう。

 以上のように見ると、「金融政策が逆」ということは、「だからドル高・円安になった」という結果を説明する理由ではあるが、「もっとドル高・円安になる」という先行きを予想する理由にはならないだろう。

「金融政策が逆」という状況に変わりなくても、行き過ぎたドル高・円安なら「一時的なきっかけ」でも中期的なドル安への転換が起こったわけだ。このように考えると、今最も重要なのは、3月FOMC以降の動きが、中期的なドル安への転換をもたらす可能性すらある「一時的なきっかけ」かの見極めということだろう。(了)

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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、投資情報会社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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