初戦のマカオ戦はベンチスタートが予想される南野だが、「100パーセントの力でチームのために戦う」と決意を語った。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大 (全2枚)

 リオデジャネイロ五輪アジア1次予選の初戦、マカオ戦を翌日に控えたU-22日本代表は、試合会場となるシャーアラム・スタジアムで最終調整を行なった。

【U-22日本代表PHOTO)】リオ五輪アジア1次予選に臨む23人
 
 ウォーミングアップのパス練習で野津田岳人とコンビを組んだ南野拓実は、ゲーム形式のトレーニングではビブス組に入り、4-2-3-1の2列目左サイドでプレーし、軽快な動きを見せていた。
 
「チームでも左でやっていますけど、前目のポジションならどこで出てもできる自信はあります」
 
 今予選で南野は、所属クラブとの関係で2戦目のベトナム戦までの帯同となっている。初戦のマカオ戦ではベンチスタートが予想されるものの、「もし出場できたら、100パーセントの力でチームのために戦いたい」と意気込む。
 
 手倉森ジャパンへの合流は、自身初招集となった昨年12月のタイ・バングラデシュ遠征以来だ。前回遠征からの上積みについては「実戦がない分、ちょっと難しいところはあるので、なんとも言えないですけど」としつつも、「みんな確実にレベルアップしているはずだし、それは自分もそう。そういう意味でレベルは上がっていると思います」と手応えを口にする。
 
 マカオとはU-18代表時代の2年前に、中国で開催されたU-19アジア選手権予選で対戦。南野自身は出場していなかったが、チームは6-0と完勝を収める。当時のことを聞けば「そうでしたっけ(笑)」と笑顔を見せて、思い出すのに少し時間がかかったが、すぐに気持ちを明日の試合に切り替えて、表情を引き締めた。
 
「僕たちからすれば、勝たなければいけない試合。ただ、相手がどこだろうと、なにが起こるか分からないので、確実に勝ち切れるようにという話はみんなとしています。しっかり戦っていきたいです」
 欧州に活躍の舞台を移し、確実に成長している南野の活躍には注目が集まる。手倉森ジャパンの立ち上げ当初の昨年3月、U-19代表の一員としてU-21代表(当時)との練習試合では、南野は1ゴールを決めている。
 
 遠藤航は「攻撃に関しては、ボールをどう動かすとか、コミュニケーションを取りながらやっていた。そこはやっぱり上手いというか、考えながらプレーしていると感じました」と、その試合での南野のパフォーマンスを振り返っている。
 
 手倉森監督も早い段階から南野を高く評価していた。
「彼がどういうプレーをするのか、期待しながらこのゲーム(昨年3月の練習試合)を迎えた。点を取った時は、やっぱり取ったか、と。序盤は(チームが)劣勢に立たされていても、彼は虎視眈々とチャンスを狙っていて、怖い選手だと思いながら見ていた」
 
 指揮官からすれば、3試合すべてでの起用が考えられないのは歯痒いはずだが、南野は与えられたチャンスを最大限に活かすつもりでいるし、周囲との連係に関しても自信を示している。
 
「前から知っているメンバーも多いですし、お互いの特徴を理解し合っている部分はある。試合になってみないと分からないところはありますが、問題ないかなと思います」
 
 手倉森ジャパンのサッカーの印象については、
「守備では、行くところと行かないところがきっちりしている。チーム(ザルツブルク)とはまた違うやり方ですが、しっかり頭に入っています。攻撃では、相手の間を狙うパスとかをけっこうやっているので、そういう面を出していきたいです」
と語る。もちろん、ゴールやアシストといった結果で存在をアピールするつもりでいるのは言わずもがなだ。
 
 若きエース候補が、この予選でどれだけ台頭してくるのか楽しみだ。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)