2015.03.26 - 睡眠

春先の困った眠気。スッキリ起きるための6つの秘訣


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01. CASE 症状

睡眠が足りない、いつまでも眠たいと感じるのはなぜ?

「春眠暁を覚えず」―春の夜は短くて、気候もいいから、ついつい朝になっても寝過ごしてしまうものだ、という意味の漢詩の一節です。この言葉通り、春になると、朝寝坊しがちになったり、起きても眠気がいつまでも取れないのはなぜなのでしょうか。

02. CAUSE 原因

睡眠や体温に関係する自律神経が変化と環境の変化が関係しています

まだまだ寒い日が続きますが、気温は徐々に上昇しています。それに合わせて、体にも変化があらわれます。寒き季節は、交感神経が活発に働きますが、気温の上昇に合わせて、副交感神経が優位になります。交感神経は、体を目覚めさ、活動させる神経ですが、交感神経は逆に休息に働きかける神経です。

冬から春にかけてのこの時期は、体がまだ気温の変化に対応しきれていないために、自律神経のバランスが崩れがちになり眠気が残ってしまうことがあります。

 

また、この時期は、年度末、卒業、異動、引越しなど、ご自身を取り巻く環境の変化も激しく、忙しい時期でもあります。環境の変化や忙しさから、思った以上にきちんと睡眠が取れていない人も多いようです。

「春は眠たいもの」と決めつけずに、自分の睡眠状態を再度確認することも必要なのです。

03. CAUTION 放っておくと?

たかが眠いも度を越すと、病気の可能性も……!

春先でなんとなく眠い、という程度なら徐々に改善してくるはずです。ですが、慢性的に眠い人、眠くて日中の仕事や勉強に影響するという人、寝たのに休んだ感じがしなくて疲労感が取れないという人は、睡眠の質がかなり悪くなっています。睡眠時無呼吸症候群などの可能性も考えられます。自己対策で改善できない場合は、睡眠の専門医などの相談してみるといいでしょう。

04. SOLUTION 対策

眠たい時期だからこそ睡眠を見直して、立て直しを!

日本は、韓国に次いで世界で2番目に睡眠が短いと言われています。仕事や余暇を優先してしまって、余った時間を睡眠に当てている人が多いのでは? でも、睡眠不足は健康や寿命にも影響します。眠たいこの時期だからこそ、納得できる睡眠を見直してみましょう。

 

対策1 朝は目覚めたらすぐに、太陽の光を浴びよう!

 

私たちの睡眠と覚醒のパターンは、体内にプログラムされている時計遺伝子によって制御されています。一方で昼夜のある身体のリズムは、この遺伝子ならびに光刺激など調節されている睡眠誘発ホルモン「メラトニン」などの分泌によって制御されています。メラトニンがきちんと分泌されると、深い睡眠を得ることができ、いい睡眠を維持することができます。このメラトニンは、日中に作られ、夕方以降暗くなってくると分泌され、夜の睡眠に向けての準備を始めます。

夜なかなか眠くならない人、寝た気がしないという人は、体内時計の狂いが原因のこともあります。

そういう人は、朝起きたらすぐに太陽の光を浴びるよにしましょう。この朝の日差しによって、時間遺伝子制御による体内時計をリセットさせ、メラトニン合成にも影響することがわかっています。良い睡眠は朝作られるのです!

 

対策2 寝だめは1時間程度まで、決まった時間の起床が重要

 

寝足りない感じがするこの時期は、少しでも長くベッドの中にいたいものです。特に休日は、好きなだけ寝ていたい! と寝だめを決行している人も多いでしょう。でも、この寝だめ、実は逆効果なのです。休日寝だめをすると、その夜、なかなか眠くならず睡眠時間が後ろ倒しになります。それによって、睡眠リズムが崩れがちに。日曜日の夜遅くまで寝付けず、月曜の朝がツライ、という悪循環が発生してしまうのです。寝だめするほどに、睡眠の質が低下し、疲れが取れないということにもなりかねません。

できるだけ睡眠リズムは崩さず、起きる時間はほぼ一定が理想です。どうしても寝だめしたいときには、プラス1時間ぐらいまでの変化に留めることが大事です。

 

対策3 手足を動かして交感神経優位にする

 

眠くてベッドから出られないという人は、活動モードの交感神経優位な状態を作ってあげるよいいでしょう。ベッドの中で、手足をグーパーグーパーと動かすだけで、血流がアップして、交感神経が優位に。体が目覚めてきます。

 

対策4 肩甲骨から首の後ろに熱めのシャワーを当てる

 

目覚めてもなかなか活動モードにならないという人はシャワーを活用しましょう。

手足を軽く温めたあと、少し熱めのシャワーで肩甲骨から首の後ろをあたりを当てると、交感神経のスイッチが入ります。逆に、夜はぬるめのお風呂でゆったりと。

 

対策5 寝る最低1時間前にはスマホ、PCの使用は控える

 

夜間の照明例えば、スマホやPCなどの画面から発するブルーライトは、急速にメラトニン合成を低下させます。その結果睡眠に至る時間を後退させてしまいます。夜寝る前にスマホやPCを使うと、脳が睡眠モードにならずに、覚醒してしまうことに。いい睡眠、翌朝疲れが残らない睡眠を取るには、熟睡することが大事です。そのためには、寝る1時間前には最低でもスマホやPCの画面を見ないようにしましょう。

 

対策6 グリシンなど睡眠にいい栄養を摂取

 

アミノ酸の中のグリシンという成分は、睡眠改善に役立つという結果がでています。睡眠の質を高める成分として今注目されています。いまひとつ質のいい睡眠が取れないというときには、サプリメントでフォローアップしてみるのもいいでしょう。

 


この記事の監修
井上 肇(いのうえ はじめ)

【略歴】
聖マリアンナ医科大学・特任教授、日本抗加齢医学会評議員、日本再生医療学会評議員、薬剤師・薬学博士・医学博士、星薬科大学薬学部卒、同大学院薬学研究科修了

聖マリアンナ医科大学形成外科学教室助手、講師、准教授を経て、幹細胞再生医学(ANGFA(株)寄附)講座代表・特任教授、同時に同大学院形成外科特任教授を兼務。

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