20日放送、日本テレビ「アナザースカイ」ではプロレスラー・武藤敬司がゲストで出演。若手時代に武者修行を行った地、米国フロリダ州タンパを訪れた様子を伝えた。

52歳になった今も現役を続ける武藤のキャリアは31年にもなる。満身創痍の身体の中でも特にその両膝はボロボロ。現在は試合以外で膝の負担を最小限に抑えるため、移動や普段の生活では車椅子を使うこともある。

「右膝の半月板除去の手術を24歳の時にやったんですよ。(膝の)中のクッションを除去しちゃったから酷使している間に骨と骨がぶつかるようになっちゃって、変形してきちゃった。膝関節症です。(試合の時は)ガチガチにテープして。こっち(右膝)の膝が最初に悪くなった。こっちをカバーするからこっちが悪くなって。バランス悪くなって腰も痛くなった」。番組のカメラに武藤はこう語った。

それだけではない。「当時、ムーンサルトってコーナーから回転して(マットに膝を)打つ。それでどうしても膝ばかりを(打ってしまう)。ただ俺がアメリカで這い上がるにこの技があったから這い上がることができた。毎日使っているうちに膝が壊れちゃって」と続けた武藤。まさに米マットで名声を手に入れた代償として両膝を機能を失った格好だ。

そんな武藤に番組がプロレス観を尋ねると「いやー、答えは見つかってないですね。俺どっかで一人でやるプロレスって極めた感があったんですよ。プロレスって一人ではできないって感じてたから今の俺がいるような気がしますね」としみじみ。

改めて訊かれても「プロレスってなんぞや、わからんね。ただ面白いことに世界中にある」という武藤は、自身の現状を「今は見て貰いたい武器もなくなってきてるからね。どんどんどんどん」と自虐的に語りながらも「まだ、さらさら引退する気はないすね」と嬉しそうに言い放った。