ミラエールの研修風景

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「ミラエール」という働き方をご存知だろうか――。事務職の人材派遣や紹介事業を展開するスタッフサービスが2014年11月から本格的に取り組んでいる「働き方」だ。

同社は現在、「ミラエール社員」と呼ばれる若手社員を約750人抱え、さまざまな企業に派遣している。

若くて、スキルの高い「ミラエール社員」

「ミラエール」は、派遣元が派遣する人材を正社員として雇い、企業などに派遣する方法。労働者からみれば、派遣社員でありながら、派遣元のスタッフサービスが正社員として雇い、給与や福利厚生をいわば「保障」してくれるので安心して働ける。

同社ミラエール推進部の月見里昌輝ゼネラルマネージャーは「日本の雇用機会は、新卒とキャリア(中途採用)しかありません。企業には『ミラエール』という、若者への新しいスタイルの雇用として考えてもらいたいですね」と話す。

入社後、ミラエール社員は社会人としての基本的なマナーや一定のビジネススキルを研修。派遣後も、カウンセリングなどを通じてフォローしてもらえる。つまり、ミラエールは派遣社員のキャリア形成支援を重視しているのだ。

企業側にとってもメリットは大きい。基本的なスキルは、スタッフサービスで研修を積んでいるので、受け入れ後に手をかける必要がない。そのうえ、さらなるコスト削減効果も見込める。「登録型派遣社員の勤続期間は平均で1年〜1年半。そうなると、企業はそのスパンで新しい人材を受け入れることになり、また一から教育しなくてはなりません。そのスイッチングコストが抑えられます」と、月見里氏は説明する。

少子高齢化の進展で、最近は「若くてスキルの高い人材」は企業間で奪い合いになり、マッチングしづらくなっている。改正労働者派遣法によって、登録型派遣社員が使いづらく減っているという事情もあり、「需給ギャップ」は埋まらないままだ。

月見里氏は「わたしどもは、需給ギャップを埋めることが使命と考えています」と話し、「ミラエール」がそれを解決に導くという。

派遣先とミラエール社員、スタッフサービスが「将来をいっしょに考える」

「ミラエール社員」を受け入れている企業の一つ、リクルートジョブズはミラエールのよさを、「半年ごとに派遣された社員と当社、それにスタッフサービスさんの3者でミッションシート(仕事への取り組み状況などを確認する資料)を共有できるところがいいですね。これまでの登録型の派遣社員さんとはなかったことです」と話し、高く評価する。

勤務するミラエール社員も、「営業やフォローの担当者が定期的に話を聞いてくれる機会を設けてくれるので安心して働けています」と話している。

リクルートジョブズは、「求人が難しいなか、いい人材を紹介していただきました。スキルもそうですが、人として、同じ職場でいっしょに頑張っていける。そんな気持ちをもっている方が多い。とにかく、仕事への想いが前向きです」と語る。

スタッフサービスによると、現在約750人いるミラエール社員のうち、すでに5人に「引き抜き」の声がかかった。派遣先の企業にとっては、せっかくキャリアを積んだ優秀な人材を、期限が来たからといって手放さずに済むかもしれない。