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全国霊感商法対策弁護士連絡会は3月17日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開き、「開運商法やミニカルトの被害相談が増えている」と注意を呼びかけた。

同連絡会の山口広弁護士は「地下鉄サリン事件から20年が経つが、カルトの被害は減っていない。むしろカルト側、宗教を金儲けや人集めの手段をしようとする人たちのほうが、スキルアップしてきたというのが、この20年の実情ではないか」と指摘した。

最近の特徴としては、まず「開運商法」の被害が目立っていて、深刻化しているという。また、聞いたこともない「ミニ教祖」「占い師」などによる被害も増えていて、小規模の家族や個人を支配したことで、家族が崩壊したり、命を狙われるようなものも含めた「悲鳴のような訴え」が電話やメールで寄せられているという。

●開運商法とは?

同連絡会の川井康雄弁護士によると、開運商法は2011年ごろから件数が増えてきており、その典型的な手口は次のような内容だという。

雑誌に広告を載せ、「開運効果」をうたうブレスレットやネックレス、指輪などを数千円〜1万円で売る。多くは体験談として、宝くじが当たるとか、素敵な恋人が見つかるといった効果をうたう。

それを買った人から「効果がない」と、問い合わせの電話が来たら、「効果がないのは、あなたに悪い霊がついているから」というような話をして、その除霊だとか供養、祈祷代金としてお金を取る。

2014年の国民生活センターの統計では、被害金額の平均が99万円。川井弁護士らのもとに来た被害相談だと、数百万円〜数千万円の被害もあるという。

「開運商法」をする業者は、半年ほどの短期間で、名前や会社名を変えて同じようなことを繰り返すといい、川井弁護士は「他の霊感商法よりも、いっそう詐欺性が明確だ」と強調。ほとんどは、「パチンコ攻略法詐欺だとか、振り込め詐欺をやっているようなグループがやっているのが実体」だという。

「開運商法」業者は、客と対面をすることはまずなく、電話で「悪い霊がついている」などと言って、電話で除霊を申し込ませる。また、支払いも最初は送金だが、その後は足が付かないように宅急便で届けさせるという。

こうした業者は、「所在地」に行っても実体がなかったりとか、誰がやっているのかもよく分からないとか、業者に対して損害賠償を請求するのが難しい側面がある。そのため、2013年には広告を載せた責任があるとして、雑誌社や広告代理店を相手に訴訟を起こし、2014年11月に一定額の支払いを受けて和解したという。

●ミニカルトとは?

また、家族を支配するような「ミニカルト」についての相談は、山口弁護士によると、たとえば次のようなものだ。

<「神様」と呼ばれている得体の知れない老人男性の勉強会に、親戚の母娘がはまり、雨の中一晩中小学校校庭を走らされたり、お布施をさせられたりしている>

<家族が隣町の神社の関係者に完全にマインドコントロールされ、言っていることが理解できなくなった。家の金が1000万円ほどなくなり、連絡がとれなくなった>

このように「ヒーラー」や「霊能師」を名乗る人物に支配されて金を支払わされ、心配する家族との対立の中で家出をして、行方不明になるケースがあるのだという。

●3月20日「カルト・霊感商法被害110番」

山口弁護士は「カルトには誰でも引っかかる可能性がある。何かちょっとした悩みとか、心の空洞にグサッと突き刺さると、電話で話しただけで一度も顔を見たことがない相手に100万や200万、下手をすると数千万円を支払ってしまう、現実にそういう人がいるのだ」と話していた。

全国霊感商法対策弁護士連絡会は、3月20日10時〜15時に、「カルト・霊感商法被害110番」を開き、弁護士による無料相談を実施する。電話番号は東京:03−5366−5100。名古屋:052−954ー0038。大阪:06−6311−6222。福岡:092−735−4777。

(弁護士ドットコムニュース)