好条件のオファーは他にもあったが日本代表監督就任を決断。来日前の段階で、すでに映像を観ながら選手選考をスタートさせていたという。 (C)SOCCER DIGEST

写真拡大 (全3枚)

 3月12日に日本代表監督への就任が正式に決定し、翌13日に都内で来日記者会見に臨んだヴァイッド・ハリルホジッチ氏。19日の午後には早くも、27日のチュニジア戦(大分)と31日のウズベキスタン戦(東京)に向けた招集メンバーが発表されるが、これまでフランスのクラブやアフリカの代表チームを率いてきた知将は、果たしてどのような顔ぶれを初陣のリストに載せるのだろうか。
 
 そのひとつの判断材料となり得るのが、フランスを出国する直前に、旧知の間柄であるセルビア人記者の取材に応じたこのインタビューだ。
 
 言葉の端々からは、未知なる国・日本での新たな挑戦に胸を膨らませながら、3年後のロシア・ワールドカップで成功を掴むことへの確かな自信が窺えた。
 
――◆――◆――
 
──日本代表監督就任の話を、最初に聞いた時の感想は?
 
「非常に興味深いオファーだと思ったが、驚きはそれほどなかった。というのも、ふた月前にアジアカップで日本が敗れた時、次の代表監督候補のひとりとして私の名前が挙げられていると伝え聞いていたからだ」
 
──就任の決め手となったのは?
 
「人々は多額の契約金がその理由だと思うかもしれないが、そうではない。実は、私には他にもオファーが届いており、そのいくつかは日本協会が提示してきたものより、良い条件だった。
 
 また、欧州の強豪国の代表チームからのオファーもあったが、それを受けるには今年の夏まで待たねばならなかった。前職(トラブゾンスポル監督)を離れて数か月経っていたので、私はこれ以上待ちたくはなかった。英気は十分に養ったので、すぐにでも仕事がしたかったのだよ」
 
──すでに日本代表の過去の映像を観ていると報じられていますが、3月27日のチュニジア、31日のウズベキスタンとの親善試合に向けて選手選考を進めているのですか?
 
「日本協会が最初に連絡してくれた時から、日本代表の試合を観始めた。選手やチームのことを、できる限り早く知ろうと思ってね。初めのうちは分からないことも多くて簡単にはいかないが、そのうちに慣れていくだろう。
 
(日本に行ったら)Jリーグの試合も観るつもりだし、映像もチェックする。そこで得た情報をもとに、チュニジア戦とウズベキスタン戦のメンバーを決めることになる」
 
――日本代表の印象を聞かせてください。
 
「日本代表にはクオリティがある。ただ、ポジティブなものが多いなかで、複数の短所もあり、それらは改善していかねばならない。ワールドカップとアジアカップで残念な結果に終わり、厳しいところから歩みを進めることになるが、私はフレッシュなスタートが必要だと思っている。
 
 このチームは規律、信念、そして自信という面をもっと高めていかねばならない。次の2試合は親善試合だが、我々には勝利が必要だ。ここで連勝を収めて最高のスタートを切り、自信をつけていきたい」
──08年5月に行なわれたキリンカップで、コートジボワール代表監督として来日した時に見た日本代表と(編集部・注/試合は1-0で日本が勝利)、現在の日本代表を見た時、違いはありますか?
 
「その比較は容易ではないが、あえて言うなら、08年当時のほうが少し良いチームだったと思う。これはあくまでも私の印象であり、断言できるものではないし、この段階で話すことではないと思うがね。現在の日本のFIFAランキングは50位そこそこだが(編集部・注/3月12日時点で53位)、間違いなくもっと上に行けるはずだし、ここで甘んじているようなチームではない」
 
──08年の頃に比べて本田圭佑、香川真司など国際レベルで評価を得る選手が増えましたが、そうした認識は持っていますか?