為替(ユーロ安・ドル高)で米株が決まるという異例
 為替と株の因果関係の変化が目立ってきた。「株→為替」から、最近は「為替→株」、とりわけ「ドル高→米株安」の因果関係が強くなっている。

 3月に入ってから13日まで10営業日について、ユーロ/ドルとNYダウの日足を調べたところ、何と9割の確率で一致していた。不一致は3月5日にユーロ陰線(ドル陽線)にもかかわらずNYダウが小幅高(38ドル高)となったケースのみ。

 特に、ユーロが100ポイント以上の大幅陰線(ドル大幅高)となった4営業日のうち実に3営業日でNYダウは100ドルを大きく上回る大幅安となっていた。ドル高を嫌気して米株が下落するといった因果関係が強くなっていることがわかる。

 少し前までは、ドルと米株は順相関、特に米株を材料にドルの動きが決まるというのが基本だった。とりわけそれはドル/円との関係で顕著だった。3月に入ってからも、雇用統計発表前まで、ドル/円とNYダウの日足は4営業日連続で一致していた。「米株高→ドル高(またはその逆)」ということだ。

 ところが、そんなドル/円でも雇用統計発表以降の6営業日では、4営業日がNYダウの日足と不一致となった。「株安→ドル安・円高」にならなくなったというより、ユーロ/ドルに連れる形でドル高・円安になると、それを嫌気し株安になる、「ドル高→株安」に因果関係が変わった結果と考えるのが基本ではないか。

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 為替と株の関係が、「ドル高→米株安」中心に変化が顕著になってきたのは、6日の米雇用統計発表の後から。雇用統計の結果を受けて早期利上げ観測が再燃し、それがユーロ安・ドル高を加速させたためと考えられる。

 この関係は、あくまで3月FOMC前後までの一時的なものなのか。さらに「ドル高→米株安」が拡大するようなら、そもそもこの関係の持続自体が困難になるのではないか。(了)

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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、投資情報会社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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