「杉並アニメーションミュージアム」で開催中の「赤塚不二夫のアニメ展なのだ」 撮影:村井香(赤塚りえ子)©Fujio Akatsuka

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「ギャグ漫画の王様」として知られ、2008年に逝去した漫画家・赤塚不二夫。

赤塚が生んだ作品やキャラクターの数々は「日本人なら誰でも目にしたことがある」と言っても過言ではないほど多くの人々の心に息づいているが、今年は赤塚の生誕80周年という記念すべき年。各方面で様々な試みがなされ、話題となっている。

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日本郵政では「赤塚不二夫生誕80周年記念フレーム切手セット」を限定販売。東京・杉並の「杉並アニメーションミュージアム」では5月24日(日)まで「赤塚不二夫のアニメ展なのだ」を開催中。

また、赤塚に影響を受けたクリエイターたちによるスピンオフ的な試みも盛んで、気鋭クリエイター・FROGMANによる「天才バカボン」をパロディ化した映画「天才バカヴォン〜蘇るフランダースの犬」も5月23日(土)から公開予定。

入手困難だったコミックの復刊や、元アシスタントによる赤塚の回顧書、赤塚キャラをモチーフにした絵本などが続々と刊行されている他、現代版バカボン「少年バカボン」も少年漫画誌で連載中だ。

さらに、これらの赤塚生誕80周年ブームを受けて、赤塚が残したキャラクター、赤塚が過ごした人生、著名人たちの影響力をまとめたムック本『赤塚不二夫80年ぴあ』(ぴあ)が、5月22日(金)に刊行予定。

本ムック特製手ぬぐいやピンナップ付録の豪華盤で見逃すことができない。現在、同ムック本編集部では、多くの赤塚ファンの声を誌面に反映させるべく、WEBによる投票、投稿を呼びかけている。

ところで、何故、赤塚作品は何十年にも渡り、幅広い世代の人々の心に影響を与え続けているのだろうか。

前出「杉並アニメーションミュージアム」の館長で、「トキワ荘」時代(20代の頃)からヒット以降も、公私ともに赤塚と交流があったアニメーション作家の鈴木伸一氏に聞いた。

「(赤塚自身は)本来はすごいシャイな性格でしたけど、一方で、なんでも面白がるところがありました。『おそ松くん』もそうですけど、赤塚作品は主人公だけではなく、脇役まで面白かったりしますよね。それはきっと彼が、私生活まで含めて、面白いことならなんでもやってみる子どものような“純”な気持ちをもっていたからだと思います。

あと、今でも赤塚作品が古く見えないのは、キャラクターのインパクトの強さだと思います。今、CMでウナギイヌとかが出てきても違和感がない。そういう強烈な笑いがあって、キャラクターも強い個性を持っている漫画って、実は赤塚以降いないように思うんです。だから、直接の赤塚世代でない、今の若い人たちにもずっとウケているんじゃないかと思います」

赤塚の人生は、そのギャグ作品になぞらえるようなハチャメチャなエピソードも多く、「漫画を地でいった」と評されることもある。

しかし、人と人との繋がりにどこまでも向き合った逸話も多々あり、ハチャメチャな面だけで容易に捉えることはできない。赤塚の実娘で、現・フジオ・プロ代表の赤塚りえ子氏に聞いた。

「赤塚は生前、『どんな人にでも読んでもらえるように描いていた』と言っていました。読み手を限定しない自由さがあって、上から目線で描いたものがない。人間でも毛虫でもカエルでも猫でも、それぞれに愛情をもっていた人なので。

だから、赤塚作品は読む人によって、感じ方もバラバラという(笑)。でも、そうやって自由に受け取ってもらえることが嬉しいですし、赤塚作品によって楽しく、笑いに繋げていただけたらなお嬉しいです。『笑う』ということは、生きる上でとても大切なことだと思っていますので」

情報が盛んで、コミュニケーションツールも成熟した昨今だが、同時に本質的な意味で、人と人とが向き合う機会が減ったことは否めない。そんな時代だからこそ赤塚自身が持っていた人間愛、笑い、そしてそれらに裏付けられた作品や愛くるしいキャラクターたちが、改めて支持されているのかもしれない。

■『赤塚不二夫 80 年ぴあ』 5 月 22 日(金)発売予定

現在、「赤塚不二夫 80 年ぴあ」公式サイトにて、
赤塚ワールドの人気キャラクター・ランキング投票などを受付中!!!

ファンによる投票、投稿が本ムックに反映されます!!
ぜひ、ご参加ください!!!

また、本書にはオリジナル手ぬぐい、観音ピンナップも封入。
愛くるしいキャラクターたちのビジュアルから入る若い世代から、
原作をリアルタイムで見ていた往年のファンまでをも魅了する一冊です。

《CONTENTS》
●「あなたが選んだ!人気赤塚キャラ 80(+α)」
●「赤塚不二夫の 80 年」
●著名人、フォロワーたちによる「赤塚不二夫ファン倶楽部」
●「赤塚不二夫を旅行する......赤塚不二夫観光」他