はっぴいえんど、拓郎、ユーミン… Jポップ創始者たちが唄う“春の名曲”5選

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 冬来たりなば春遠からじ、とはよく言ったものです。今年の冬も厳しいものでしたが、もう来週末は春分の日。一日一日と日も長くなり、いよいよ春の到来です。

 坂口安吾の「桜の森の満開の下」を持ち出すまでもなく、春の空気には特別な妖しい成分があるようです。仕事や学校、私生活に嬉しいことがあれば人生の歓喜を実感させてくれ、苦渋の決断や煩悩を抱えていれば、穏やかな春の陽光に静かに慰められることもあるでしょう。

 だから古来、数多の芸術家が春をテーマに傑作を競ってきました。Jポップの創始者たちも例外ではありません。数々の名曲を今聴けば、1970年代の香りが漂い、懐かしさで一杯になります。同時に、それぞれに個性が光っていて、半世紀にならんとする時代を生き抜いた強さを秘めているのが分かります。

 そこで春到来の3月に聴きたい厳選の5曲です。

(1)はっぴいえんど “春よ来い”

 1970年4月に録音された伝説のロックバンドの代表曲。松本隆が詩を書き、大瀧詠一が作曲しました。ファンが敬愛を込めて”ゆでめん”と呼ぶデビュー盤「はっぴいえんど」(写真、林静一のジャケットデザインにも注目)の冒頭に収録されています。

 曲のタイトルは“春よ来い”。つまり歌の主人公は未だ極寒の最中にいます。自分の理想に挑戦しなければ、特別苦労もなく微温的な平和にいたかもしれません。が、理想を追い求めるうちに、今や荒野にいる。もう後には戻れません。顔を上げ前を向き、頑張るしかないなかで『春よ来い』と叫びます。このリフレインこそが青春の詩です。ちなみに、この歌詞には原作があります。伝説の漫画家・永島慎二の代表作「漫画家残酷物語」収録の「春」です。

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