写真提供:マイナビニュース

写真拡大

「国際光年」にちなんで、一般相対性理論のお話をします。あ、そこのあなた、ご安心あれ、逃げないでよろしい。ワタクシも、理解できないで縮こまっている一人でございます。ここでは、関係した話をちょっとして、すこーし、関われた気分になるのが目的でございます。

今年は、国連が定めた国際光年(ひかりねん)でございます。アインシュタインさんが一般相対性理論を考え出した1915年から、ちょうど100年。ほか「いろいろな事情」からそうなっているのだそうです。あー「いろいろな事情」が気になるそこのあなたは、こちらの国際光年、正式には光と光技術の国際年のWEBページ(日本版)をごらんくだされ、イブン・アル・ハイサム(1000年前の天才科学者です)ってダレ? となってしまいますがー。

ま、ともあれ、相対性理論の話題にしなければいけない。と国連が決めたのです(違)。すごい無茶ぶりですな(だから違)。生物で理科の免許をとった先生なんか、恨み節でございます。ひでーよ国連。と思わず言いたくなるわけでございます。

そこで、フショーしののめが立ち上がりました。心配すんな、ワタクシもわかってねーぜ! でも、ちょっとだけ楽しめるようにしておこう。というのが今回のお話ですございます。

さて、ということで、浦島太郎です。あ、もうちょっとつきあってくださいませ。で、童話とか民話って、変な話が多いのですが、浦島太郎は本当に不思議な話ですね。竜宮城に行って帰ってきたら、そこは未来の世界で、自分だけが若く、知り合いはみなあの世に行っていた。同じ「太郎」が活躍する、鬼退治の桃太郎とか、力持ちの金太郎(やっぱり鬼の親玉の酒呑童子を退治する)とかとは、次元が違うお話でございます。

そんなポカーンとするような、お話が、科学的にありうるというのが、アインシュタインの相対性理論でございます。相対性理論は、光のスピード、重力と時間といったものの関係を解き明かす理論です。特殊相対性理論と、それを発展させた一般相対性理論とがあるんですが。時間についてはこうです。

一般相対性理論によると、重力が大きいほど、時間はゆっくりすすむのでございます。地球でもそれはいえて、地上と、上空では、上空の方が重力が小さいので、時間の進み方が早くなるのですねー。上空にある人工衛星に時計をつむと、地球より早く進むのでございます。

それが身近な機器に使われているのが、GPS衛星を使ったカーナビやスマホの地図ソフトでございます。あなたが立っている場所が、地図上にポイントするのは、3つのGPS衛星との距離がわかるからなのですね。

たとえばですねー、秋葉原駅から300m、東京スカイツリーから2200m、東京ドームから1830mといえば、それはAKB劇場なのでございます(距離は適当なのであてにしないでくださいね)。これは、それぞれ、直線(いや無茶ですが)徒歩3分40秒、27分30秒、22分50秒という風に、時間で表すこともできるのですなー。

同様にGPS衛星1、2、3から、光(電波も同じ)が70ミリ秒、71ミリ秒、69ミリ秒で届き、かつ衛星の位置が精密にわかればよいとなりますな。問題は、時計あわせで、これ1ミリ秒、つまり千分1秒時計が狂うと、光が速い(秒速30万km)なものですから、300kmもずれてしまうのですね。そこで、誤差がきわめて小さい原子時計を搭載しています。

そして、ここで、一般相対性理論が登場します。GPS衛星は、地球上空2万kmほどにあります。地球の半径が0.7万kmほどですから、結構な距離ですな。地球一個半くらいあります。もちろん、重力は弱い。したがって、時計が速く進んでしまうのです。どれくらいかというと、1秒ごとに100億分の5秒なんですな。これが累積すると、ざっくり1分で1m、10分で10m狂ってしまう感じになります。その分を補正するようにしているのだそうでございます。

また、人工衛星が高速で移動することでも、1000億分の8秒程度、時間が遅く進む効果があります。これは特殊相対性理論で予想されることなのだそうです。これを敷衍(ふえん)すると、超高速でとびかったり、重力の強いところにいけば、時間の進み方がかわっちゃうってなものです。

このうち、超高速で進むという部分を、特にウラシマ効果とかいったりします。ええ、物理の人じゃなくてSFの人が(日本人)が考えた言い方なのですが、Urashima Effectでググると意外とヒットしたりしますよ。元々は、双子の兄弟の片割れば、超高速のロケットで旅行にいってもどってくると、居残った方が年をとっているという、まさに浦島太郎のような状況から「双子のパラドックス」という言い方がされています。

どうでしょう。わかったような気分になれましたか? 途中から一般相対性理論じゃなくて、特殊相対性理論の話になってないか? とかそういう突っ込みはあまんじてうけますが、ここでは、なんだか時間の進み方が変わりうるし、そういう例があるんだと思ってもらったらおっけーでございます。

著者プロフィール東明六郎(しののめろくろう)科学系キュレーター。あっちの話題と、こっちの情報をくっつけて、おもしろくする業界の人。天文、宇宙系を主なフィールドとする。天文ニュースがあると、突然忙しくなり、生き生きする。年齢不詳で、アイドルのコンサートにも行くミーハーだが、まさかのあんな科学者とも知り合い。安く買える新書を愛し、一度本や資料を読むと、どこに何が書いてあったか覚えるのが特技。だが、細かい内容はその場で忘れる。

(東明六郎)