ドラマ「美しき罠〜残花繚乱」(原作:岡部えつ『残花繚乱』/TBS木曜よる9時)。最終話では主人公・りか(田中麗奈)と夫・圭一(青柳翔)、りかの上司で元・恋人である荘太(村上弘明)とその妻・美津子(若村麻由美)が集まり、話し合う。一体どうしてそんなことに! 

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もつれにもつれた男女関係を描いてきた「美しき罠〜残花繚乱」(TBS)。3月5日放送の第8話では、美津子(若村麻由美)が、りか(田中麗奈)に圭一(青柳翔)と男と女の関係だったと告白し、大混乱に。さらに、今夜放送の最終話では元恋人と現夫婦が一堂に介してのバトルが繰り広げられる模様。そこで、最終回を楽しむために押さえておくべきカップリングと見どころを整理してみた。

【圭一×りか】
もともとは「夫に浮気された妻による、愛人へのいやがらせ」として引き合わされた二人。途中、圭一がバーで知り合った美魔女(三浦理恵子)においしくいただかれるなどのアクシデントに見舞われつつも、結婚に至る。柏木夫妻の娘・美羽のご注進によって、りかと柏木荘太(村上弘明)の過去の不倫が圭一にバレるものの、「僕は嫉妬したんだ。柏木さんにすごく激しく嫉妬した」「圭一さん……」と愛情を確かめ合い、仲直り。「過去は忘れてもう一度やり直そう」と、外した結婚指輪をお互いはめ合う。しょっちゅう思い詰めては、罠に身を投じる似たもの夫婦でもある。

【荘太×美津子】
りかの上司であり、かつての不倫相手だった男とその妻。美津子は結婚以来、ずっと荘太の女性関係に悩まされながらも、家と自分を飾り立て、夫の帰りを待つ暮らしを続けてきた。やりたい放題の生活を送りながら、にくらしいぐらい平常心を保ってきた荘太。美津子の父親の会社を乗っ取ったことをなじられても平然としていたが、美津子と圭一の関係をりかに知らされると、さすがに動揺。「バカなことをしたもんだな。驚いたよ! あんなに軽蔑していた女たちと君が同じ真似をするとは!!」とプリプリ怒り、「わかっているだろう。君の役目はオレを社会的に支えることだ」と捨て台詞を吐く、人間らしい姿も見せた。

【りか×荘太】
上司と部下で、かつては不倫関係にあった二人。荘太は妻にバレると脱兎のごとく、りかを切り捨て、会社で会っても目も合わせない。しかし、圭一に仲人を頼まれると喜んで引き受け、花嫁姿のりかに「きれいだよ」と目を細める。挙げ句、結婚式に参列していたりかの友人・泉(高橋かおり)とつきあうフリーダムぶりを発揮。恋多き50代男おそるべし、である。しかも、第9話ではりかとの交際が、レストラン店長への抜擢ありきだったことが明かされた。曰く「若い女性を店長にまつりあげ、広告塔にしようと思っていた」。そんなときに社内で見かけたのが、仕事でミスをして泣いていたりか。「ルックスもいいし、年齢もちょうどいい。親しくなれば、仕事もやりやすくなる」と目をつけたと、泉に説明していた。たいがいだなあと思う反面、新しい愛人に対する牽制にも見える。いずれにしても、すがすがしいぐらいにひどい男なのだ。

【圭一×美津子】
美津子は圭一にとって、兄の友人である柏木の妻。圭一の兄が亡くなって以来、影になり日向になり支えてくれた美津子に恋心を抱いてきた。一方、美津子にとって圭一は唯一の味方と言える存在。夫にないがしろにされる日々を送るなか、「どんな女の人よりあなたが素敵だ」「僕だったらあなただけを愛するのに」と言ってくれたのが圭一だった。そのため、美津子はりかと圭一の結婚が腹立たしくてならない。自分で仕組んだ罠にも関わらず、逆恨みに似た感情を抱き、あの手この手で二人の仲を裂こうとしている。第9話ではとうとう、りかに「圭ちゃん、私のものだったのよ。私と男と女の関係だったの」と暴露。「あなたとつきあいはじめてからも諦めきれず何度もわたしを誘ってきた。結婚式の前の日もふたりきりで会ってあげたわ。最後の思い出をつくりたいなんていうもんだから♪」と揺さぶる。

お互いの精神衛生上いちばんいいのは、関わりを断つことにような気がするけど、もはや腐れ縁状態の4人。負けていると抜けづらく、勝ち逃げも許されない……って、麻雀か。予告動画によると、最終話では4人が卓を囲み、本音をぶつけあう。「不妊治療してた頃のことを覚えてる?」「あんたが兄を殺したんだ!」「あれは愛じゃなかったんですか!!」「お前らにオレの気持ちがわかってたまるか」。いやはや、大騒ぎだ。この修羅場をどう切り抜けるのか。荘太の手腕と美津子のキレ芸に注目です。
(島影真奈美)