コンディションをうまく合わせてアルジェリアをブラジルW杯のベスト16に導いたハリルホジッチ。大会でチームを勝たせることができる監督と言えるだろうか。 (C) Getty Images

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 日本代表の新監督に内定したヴァヒド・ハリルホジッチ監督は、アルジェリア代表を率いたブラジル・ワールドカップでベスト16に進出。その決勝トーナメント1回戦で、大会を制することになるドイツ代表を大いに苦しめた。
 
 守りを固めてカウンターに活路を見出す弱者の常套手段ではなく、真っ向勝負を挑んで互角の勝負に持ち込んだ。際立っていたのが、豊富な運動量と素早いポジティブ・トランジション(攻→守の切り替え)だ。
 
 DFラインを高く保ってコンパクトな陣形を敷き、前線からの激しいプレスで相手の組み立ての起点、ラームやシュバインシュタイガー、クロースから自由を奪った。
 
 ドイツの守護神ノイアーの好セーブに決定機を阻まれ、延長戦で2ゴールを奪われ力尽きたものの、インテンシティの高いサッカーでドイツを困難に陥れたアルジェリアは各方面から称賛された。
 
 高く評価できるのは、ハリルホジッチのコンディション作りだ。『サッカーダイジェスト』が刊行した大会総集編では、当サイトの分析記事でもお馴染みのロベルト・ロッシ氏(イタリア人の現役監督)が、「大会に向けたコンディショニングで、とりわけ良い仕事をした」3人の監督のうちのひとりにハリルホジッチを挙げ(他の2人はオランダのファン・ハールとメキシコのM・エレーラ)、「フィジカル的なパフォーマンスで、もっとも強い印象を残したのがアルジェリア」だったと考察している。
 
「アグレッシブな守備と鋭いカウンターの両方で90分間高いインテンシティを保ち、しかも試合ごとのムラが少なかった。
 
 延長までもつれたラウンド・オブ16で、この側面では世界トップレベルのドイツと互角に渡り合ったのが象徴的だ。
 
 グループリーグの3試合プラスアルファに焦点を合わせ、コンディショニングをもっとも成功させたチームだろう」
 
 志向しているのは攻撃的なサッカーだと言う。コートジボワール代表監督時代の2010年のインタビューで、本人はこう語っている。
 
「攻撃的なスタイルは私のサッカーに欠かせないフィロソフィーで、3トップを採用し、ピッチにいるすべての選手がゴールを意識するのが、コートジボワールのサッカーだ。我々よりも攻撃的なチームがあるのなら、教えてほしいくらいだね」(ワールドサッカーダイジェスト2010.3.4号より抜粋)
 
 3月12日に正式決定し、27日のチュニジア戦が初陣となる予定のハリルホジッチ監督。どんな日本代表を作り上げるのか注目だ。