「女性の母性本能をくすぐることで、男性は精力的になるともいえますね」
 こう語るのは『脳で感じるセックス入門』の著者で、弘邦医院・院長のドクター林氏だ。

 まず、女性の「母性本能」について。
 「女性にしかない本能で、小さな子供や犬や猫など、自分より頼りのない生き物に対して、“守ってあげたい”と胸がキュンとなる本能です。そして、女性は恋愛感情の大半が、この母性本能に支配されているといって過言ではありません」

 確かに一理ある。男から見れば、どう考えても「だらしのない奴」「どじな奴」が、なぜか女性にモテる…。
 「逆に、普段からそつなく仕事をこなして、周りとも上手に付き合えるデキる男性に限って、女性と恋愛できていないことが多いんです」

 実はコレ、ED患者も同じなのだ。
 「EDに悩む男性は、ある意味“カッコつけ”なんです。勃たなかったら格好悪い、中折れしたらダサいという心理があるから、ますます緊張して勃起力も弱まってしまう。ところが、母性本能をくすぐる男性はもともと変なプライドがない分、セックスもリラックスして挑めるため、性欲旺盛なんですよ」

 このコーナーで何度も説明したが、EDの要因の8割は心因性だ。
 「本当はまだ勃起するのに、心の中で“勃たない”という不安があるから、本当に勃たなくなる。それでも本人は自分のEDが心理的な理由と思わず、肉体的な衰えだと考えているのです」

 こうした心理的な不安を取り除くには、女性の母性本能を刺激できる男になるべきなのだ。
 「ただし、母性本能の刺激の仕方を間違っている男性が多いのも事実。例えば、大の大人が酔っ払った勢いで甘えたり、弱気で後ろ向きな態度を見せたりしたところで、女性は可愛いと思わないんです」

 では、どういう態度がいいのか。
 「女性たちに話を聞くと、普段はバリバリ働いている男性が、昼飯を一人で食べている姿なんかを見ると可哀想になって、キュンとくるそうです。いわゆる、どこか寂しそうな背中がポイントなんですね」

 また、話し方にも母性本能をくすぐるタイプがあるそうだ。
 「やはり、優しそうな口調で話す男性を可愛いと思うそうです。男性から見れば“ナヨナヨしている”と思われがちですが、逆に男性的で乱暴な言葉遣いは、女性からあまりいい印象は持たれません」

 それ以外にも、綺麗な景色を見たとき、「すごい! 見て見て!」と真剣に騒いでしまう男性や、甘いものを美味しそうに食べる男性などに、女性はキュンとくるそうだ。
 「男のくせにそんな真似できない! と怒る人もいると思いますが、そうした“男のくせに”という概念が、心因性EDの原因にもなります。もっと上手に女性に甘える、可愛がってもらうことを意識すれば、変なプレッシャーを感じず思う存分にセックスが楽しめて、勃起力も回復すると思います」

 気取ることはない。女性の母性本能を信じて、たまには甘えてみよう!

ドクター林
弘邦医院(東京・江戸川区)院長。『脳で感じるセックス入門』や『お医者さまが教える癒されてもっと気持ちよくなる!』など著書も多数。ED治療にも精通しており、現在、同医院では局部海綿体注入法による「ICI治療」も行っている。