まさに未来都市を髣髴させる奇抜な外観のビル群に圧倒される【撮影/志賀和民】

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フィリピン在住19年。元・フィリピン退職庁(PRA)ジャパンデスクで、現在は「退職者のためのなんでも相談所」を運営しながら、仕事のパートナー一家と一緒に暮らす志賀さん。フィリピンに今年2月にオープンしたばかりの、金色に輝く巨大なビルにカジノとホテルを擁する未来都市「City of Dreams Manila」レポートです。

マニラ湾の沿いのロハスブルバード通りを空港方面(南)に走り、モール・オブ・エイシアMall of Asiaを過ぎたあたりの埋立地の開発が急ピッチで進んでいる(行政地区としてはパラニャケ市に属する)。エンターテインメントシティと称し、カジノを中心としたリゾート施設+経済特区で、最終的には約1兆ペソ(約2兆7000億円)の投資が行なわれるという。

 空港からのスカイウエイの建設も急ピッチで進められ、モノレールの建設計画もある。いずれアジアではマカオに次ぐ一大カジノ地帯が出現し、中国、香港、シンガポールなどのカジノ好きの中国人など、東南アジアの観光客でにぎわうことになるだろう。

 その地域に、ソレア・リゾート・アンド・カジノSOLAIRE Resort and Casioに次いで第2弾として開業したのが、シティ・オブ・ドリームズCITY OF DREAMS MANILAだ。金色に輝く巨大なビルにカジノと三つのホテルを擁するまさに未来都市だ。

 フィリピンは政府系のPAGCOR(フィリピン・アミューズメント・アンド・ゲーミング公社)経営のカジノが各地にあり、隠れたカジノ天国でもあった。ちなみにマニラには、リゾートワールド(ニューポートシティ、パサイ)、ヘリテージホテル(EDSA、パサイ)、マニラ・パビリオン・ホテル(エルミタ、マニラ)、ハイアット・マニラ・ホテル(マラテ、マニラ)などの本格的カジノがある。

 マニラ新聞でグランドオープン(2月2日)の記事を見て、さっそく見学に行った。マカパガル通りを南に下ると、いやでもCITY OF DREAMSの金入りの文字とタマゴ型のビルが目に入る。その手前を左に折れると駐車場への入口だが、まずはその広大な駐車場にびっくりする。開業したばかりだというのに、駐車場の1階は車でいっぱいだった。

 これだけの施設をつくるには1000億円近いお金がかかっているのではないか。ホテルも合わせれば1000人くらいの従業員を抱えて、その訓練に年単位の時間を費やしたものと推察される。私の古巣のビジネス、石油精製プラントや天然ガス液化プラント施設や、同行した友人の古巣の原子力発電所の建設と試運転にも匹敵するのではないかと、ため息が出た。

 フィリピンへの工場誘致も経済効果は大きいが、こんな施設はフィリピンには持ってこいの投資経済効果をもたらすものと思える。明るくてサービス精神旺盛なフィリピン人にとってサービス業は得意とするところで、わざわざOFW(海外出稼ぎ労働者。Oversea Filipino Workerの略)になって外国で働かなくても、ここに膨大な雇用のチャンスが生まれるはずだ。

(文・撮影/志賀和民)

著者紹介:志賀和民(しが・かずたみ)
東京出身。東北大学大学院修了後、日揮(株)入社。シンガポールにをかわきりに海外勤務を歴任。1989年日揮関連会社社長に就任しフィリピンに移住。2007年4月PASCO(サロン・デ・パスコ)取締役。