クロネコヤマトのクロネコメール便廃止で4月からの値段はどうかわる?「新サービスの個人利用は高い?」

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3月いっぱいでクロネコヤマトのクロネコメール便が廃止される。
この背景には、郵便以外に使ってはいけない「信書」の配達にメール便が利用されている現状があったためだ。

意外だったのは、購入した商品についてくる納品書も「信書」となり、クロネコメール便では利用できないものだった。
そういった、利用者側の知識や認識のズレもあり、クロネコメール便は廃止されることになった。

しかしながら、大事なのは「廃止される」ではなく、その先。
「廃止された後はどうなるの?」だろう。そこで、4月以降はどうなるのか調べてみた。

●クロネコヤマトがスタートさせる3つのサービス
クロネコヤマトは、クロネコメール便にかわり3つのサービスを4月1日よりスタートさせると発表した。

・カタログやパンフレット専用の「クロネコDM便」
今までのクロネコメール便に相当するサービスで、主に法人向けサービスとなり事前契約が必要。
料金は変動性(上限164円/通)となる。
内容は、カタログやパンフレットといった広告物の配送に使われ、配送には3〜4日かかる。

・小さな品物を送ることができる「ネコポス」
こちらも主に法人向けサービスで、事前契約が必要。
料金は変動性(上限378円)となる。
内容は角型A4サイズ、厚さ2.5cm以内、重さ1kg以内のもので、小さな品物も送ることができる。
配送は原則翌日配達(日時指定不可)。

・個人でも利用可能な「宅急便コンパクト」
これは個人でも利用可能な新しい宅急便サービスとなる。
料金は配達エリアにもよるが、同エリア内では594円で、最も高いのは、沖縄←→北海道間で1,188円だ。
内容は、専用BOX(65円)に入るもの。専用BOXは、薄型と、厚みが5cm以内までの通常サイズがある。
配達は原則翌日配達で、日時指定も可能。
さらに3万円までの補償がついてくる。

上記3つのサービスを、4月からスタートさせる。
個人で利用する場合は、契約が必要ない「宅急便コンパクト」を、ネット通販事業者などの法人は「ネコポス」を利用する形態が多くなりそうだ。

●「宅急便コンパクト」は割引を上手に利用することで手頃な価格で利用可能
ちなみに、新設される宅急便コンパクトは、3種類の割引を使うことで手頃な価格で利用できるようになる。


・クロネコメンバー割

クロネコメンバー割で決済した場合、本体価格より10%割引。
クロネコメンバー割BIGの場合、本体価格より15%割引。

・デジタル割

弊社店頭端末「ネコピット」で送り状を作成した場合、1個につき、合計金額より50円引き。

・持込割

ヤマト運輸直営店、取扱店へお持込みの場合、1個につき、合計金額より100円引き。

この中で、わかりにくいのが「クロネコメンバー割」と「クロネコメンバー割BIG」。
「クロネコメンバー割」は、クロネコヤマト専用の電子マネーで、5,000円以上チャージしていると対象になる。
「クロネコメンバー割BIG」は、5万円以上チャージしていると対象となる。
※それぞれ専用カードが必要

したがって、「クロネコメンバー割」を利用するほどでもない、宅急便をあまり利用しない人は、店頭端末「ネコピット」での送り状作成と、持ち込みで合計150円安くなる計算となる。
その場合、同エリア内(例:関東→関東)では、444円(プラス専用BOX 65円)で発送できる。


今までは個人でも最大164円で送付することができたクロネコメール便が廃止となり、4月以降は大幅な値上げとなることがわかった。
個人で利用する際は、1kgまでのものを350円で送ることができる郵便局の「ゆうメール」を使うのが、結果的に良さそうだ。

クロネコDM便|クロネコヤマト
ネコポス|クロネコヤマト
宅急便コンパクト|クロネコヤマト


布施 繁樹