【うちの本棚】250回 腐女子必見!伝説的雑誌『Comic Jun 創刊号』

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 「うちの本棚」も連載250回を迎えることとなりました。みなさまのご支援のたまものと感謝しております。今回は250回の節目ということで、伝説的な雑誌の創刊号を取り上げてみました。そう、それは「Comic Jun」です!

 腐女子なんて言葉が生まれるずっと以前、たしかに「Comic JUN」は熱狂的な読者に受け入れられたのでした。

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Jun創刊号

 70年代後半ににわかに盛り上がった美少年と同性愛をテーマにした少女マンガ作品。そしてそれ自体を雑誌のテーマにして刊行されたのが、この「Comic Jun」である。しかし誌名が某ファッションブランドとかぶっていたことからクレームが入り、3号目から「Comic June」と変更になる。そして美少年、同性愛ジャンルの代名詞となっていった。

Jun2号

Jun2号

Jun3号(「JUNE」に改題した号)

Jun3号(「JUNE」に改題)

 創刊当時の編集長はサン出版で官能劇画誌やSM雑誌を手がけていた桜木徹郎氏。それまでのキャリアから考えると畑違いという印象もあるのだが、官能劇画誌の匂いのする誌面造りは既成の少女漫画誌にない新鮮さがあったかもしれない。とくに漫画作品だけではなく小説など文章ページが多めであることも本誌の特徴となっていただろう。

 創刊号の目玉は、なんといっても竹宮恵子の『変奏曲』だろう。外伝的な短編ではあるが当時の人気作品のエピソードが掲載されたことが本誌の売り上げに貢献したことは想像に難くない。また折り込みポスターとして青池保子、カラーイラストに大島弓子、木原敏江といった人気作家を集めている。ほかに2色のイラストストーリーでまつざきあけみ、『少年派宣言』中島 梓。また奥付にはスペシャルサンクスとして、さべあのま、高野文子の名前もある。また異色中の異色、ひさうちみちおの『パースペクティブキッド』が掲載されていたのも忘れられない。

 美少年、同性愛ジャンルはこのあと次第に盛り上がり、耽美と呼ばれ、BL(ボーイズラブ)と呼ばれるようになっていった。もっともそこには同人誌の存在も大きく影響していたのだけれど。

書 名/Comic Jun創刊号
著者名/−−−
出版元/サン出版
判 型/B5判
定 価/380円
シリーズ名/−−−
初版発行日/昭和53年10月1日

(文:猫目ユウ / http://suzukaze-ya.jimdo.com/