女だけの日活ロマンポルノ上映会!湯山玲子先生のセクシャリティ講座がスゴかった
 先日、荻窪の隠れ家的カフェ「6次元」にて、女性限定で「日活ロマンポルノ」を鑑賞するという濃密なイベントが開催された。その名も、「TOmagazine企画 〜iroha夜の女学院〜」。

 毎号、東京23区のうちの一区を取り上げ、編集長が自らそこに一定期間暮らしながら編集するという“ハイパーローカール”な雑誌『TO magazine』が主催し、女性のセルフプレジャー・アイテムのブランド「iroha」が協賛するという一風変わった本イベント、ならぬ女学院は、「女性の性を教養として嗜むこと」を目的に開校されたという。

◆クールジャパンよりクールな日活ロマンポルノ

 講師として授業を執り行ったのは、『四十路越え!』(角川文庫)、『女装する女』(新潮新書)などの著書で知られる湯山玲子氏。「昔から日活ロマンポルノを題材にしたイベントをやってみたかった。クールジャパンなんて言われているけれど、日本発のコンテンツの中でも、特に射精産業の中でこんなに面白いコンテンツがあったんだということを知ってほしい」とその意気込みを語る。

 20代の文化系女子が大半を占めたその夜の生徒たちも、日活ロマンを知っている人たちは8割だったが、それを観たことがない、という人も8割だった。

 百聞は一見にしかず、ということで上映されたのは、日活ロマンポルノの名匠・小沼勝監督の傑作と言われる『昼下がりの情事 古都曼荼羅』(1973年)。古都・京都を舞台に耽美的な映像美が展開し、若き日の風間杜夫が出演しているのも注目だ。

 これを、男性の店員やスタッフが追い出された店内で、30名ほどの女性たちがひしめきあいながら鑑賞する光景は、なかなかに異様なものが……。

 上映後は、湯山先生の講義が開始。日活ロマンポルノの歴史や文化的な背景とともに、「特にこの作品の、男と女の性愛の一筋縄ではいかない感じ、男優陣のセクシーな表情とねっとりとした愛欲エネルギーがいい。行為に至るまでの展開が女性の萌えファンタジーを大いに刺激するし、多種多様な前戯が展開されているから、女性でも楽しめる」と女性にとっての魅力も語った。

◆こじらせているのは女だけじゃない!

 後半、話は現在公開中の映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』からマミー・ポルノ(主婦向けのポルノ)、小学生の頃の“オカズ”だったという週刊新潮の連載「黒い報告書」、萌えない女性向けAV、などなど、性にまつわるさまざまな話題に縦横無尽に飛び、大いに盛り上がったが、この夜、湯山氏のボルテージが最も上がったのは、男に関する話だった。

 カンパニー松尾監督との“ケンカ対談”で話題の『劇場版 テレクラ・キャノンボール2013』(カンパニー松尾監督)をはじめ、『ルポ 中年童貞』(幻冬社新書)、そして自身の新刊『男をこじらせる前に』(角川書店)でも取り上げている「彼ママ」(彼氏が母親の過干渉を受けている問題)などを例に、ホモソーシャルの闇や、男が競争・学歴・モテなどの“男”ヒエラルキーに自らをがんじがらめにしている問題について熱く語り、この夜の授業はお開きとなった。

 この「夜の女学院」をシリーズ化したいという湯山氏。次回の作品は『徳川セックス禁止令 色情大名』(1972年、鈴木則文監督)になるかも、とのことだが、開催についてはまだ未定なので、「参加してみたい!」という女性はしばしお待ちを!

<TEXT/女子SPA!編集部>