花粉症でもうひとつ厄介なのは、「合併症」が起きることである。
 その一つは「結膜炎」だ。眼の症状は、鼻の症状が出る前の花粉症になりかけた時に見られる。点眼薬による治療が中心になるが、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤も適時併用する。重症になるとステロイドの点眼薬を使うが、緑内障の副作用や細菌感染の悪化を招くことがあるので、眼科医の管理のもとで使用する。
 二つ目は「気管支喘息」。喘息には、普段から喘息で花粉と関係ない場合があるが、スギではほとんど喘息を起こさないが、ハンノキ(シラカンバ)やイネ科牧草花粉症でしばしば合併する。すでに喘息に対する薬が投与されていて、花粉症の薬と重複することがあると、発作を起こし夜間病院に運ばれることもあるので、常用している薬名を知っておく必要がある。気管支拡張薬は鼻が詰まり、旧型抗ヒスタミン剤は痰がねばつき、切れにくくなるなどが特徴的だ。
 三つ目は「食物アレルギー」。リンゴなどの食物アレルギーを合併すると、一度食べて症状が出た人の多くは二度と口にしない。それほど症状が怖いという。
 また、食物アレルギーは原因食物摂取後の運動にも注意が必要。時に運動でショック状態になることがあるので、かかりつけの医者の指導を受けて、十分な注意が必要になる。

 さて、今春の花粉予測情報について触れておこう。
 環境省などによると今年の流行は“西低東高”型で東北、関東、北陸、東海地方で例年より多くなると予測され、甲信地方は例年並みで、近畿や中国、四国、九州では並みかやや少なくなる見込みだ。
 「花粉の飛散時期は、全国的にほぼ例年並み。2月上旬ごろに九州北部などで飛散が始まり、3月下旬までに北海道を除く全国に広がるとみられます。飛散のピークは九州で2月下旬。甲信地方を含む関東、東海などは3月上旬から中旬、東北地方は4月上旬。この中で、花粉症の“代表選手”といわれるスギ、ヒノキなどの飛散時期はほぼ同じとみているが、ヒノキだけは5月頃まで飛ぶとされています」(サイエンスライター)

 次に、花粉の飛散量が最も多い日の特徴を、東京社会医療研究所の片岡剛主任は左記に挙げた。
 (1)暖かく乾燥している日
 (2)風が強い日
 (3)前日にまとまった雨が降った日
 (4)朝までに雨が上がって、天気が回復した日
 「天気と花粉の飛散量は大変深い関係があります。ここに挙げた4点に当てはまる日は、とくに10時から15時は飛散量が多いといわれていますから、時間調整をしておく必要があります。外出時はマスク、メガネ、帽子などを着用してカバーするといいでしょう。マスクは高いものを買う必要はありません。水道水で内側のガーゼを濡らすと効果的です。また、帰宅した後、花粉を洗い流すことが大事。鼻をかみ、手を洗い、うがいをし、シャンプーなどもできたらいいですね。とにかく花粉は吸わないことが大切です」

 以上の事を参考にしながら、自分の体の変化に注意を向け、睡眠、休息、栄養の取り方など生活の基本を見直し、ストレスを溜めないように心掛けること。過度の飲酒と喫煙を避けることなど、自分をコントロールする生活をもう一度見直し、より快適に過ごす努力をしよう。