強くて、楽しくて、ちょっぴりさみしい!! クレイジーなエンタメ団体「DDTプロレスリング」【プロレス女子の手記3】
 初めてプロレスについて書いた記事がツイッターで炎上したとき、何百という罵声ツイートを目にして心が折れた。そんななか、「めげずに記事を書いてください。プロレスの素晴らしさを伝えてください」というメッセージが届いた。送り主の男性は、DDTのファンだった。

 DDTプロレスリング。1997年、現在代表取締役であり、現役プロレスラーでもある高木三四郎氏を中心に旗揚げされたインディ団体。エンターテイメント色の強いアメリカンプロレスの影響を受け、“エンターテイメントとしてのプロレス”を追求している。2月15日、さいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナで行われた興行の観客動員数は、超満員札止めとなる6500人。

 この日、初めてDDTの大会を観戦した。ド派手な照明に爆音のクラブ音楽。バブル期の「ジュリアナ東京」を彷彿とさせるギラギラとした熱気。「今日は踊りにきたんだ!」と宣言したレスラーが、ノリノリで踊る。飯伏幸太が花火をぶっ放す。プロレスの概念が一瞬でひっくり返った。

 DDTには超個性派レスラーがずらりと揃っている。「男色ディーノ」――日本が誇るゲイプロレスラー。男性客にキスしまくる。対戦相手にもぶちゅーっと濃厚なキス。「スーパー・ササダンゴ・マシン」――試合前に、パワーポイントを使って“どうすれば桜庭を倒せるか”プレゼンテーション。「飯伏幸太」――DDTと新日本プロレス、2団体所属のゴールデン☆スター。「HARASHIMA」――DDT不動のエース。「ヨシヒコ」――ダッチワイフ。

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 DDTの真骨頂は、“路上プロレス”だという。リング外のありとあらゆる場所でプロレスをする。路上、本屋、デパート、浅草花やしき、キャンプ場……。キャンプ場に至っては、花火を振り回しながらオラオラオラオラ!!!!!! と攻めまくる。ぶっ飛んでいる。プロレスの域をとうに超えている。

 2月16日、DDT製作のドキュメンタリー映画『劇場版プロレスキャノンボール2014』が公開された。キャッチコピーは、「プロレスラーは強くて、楽しくて、ちょっぴりさみしい!!」。4つのチームに分かれ、東京から岩手県みちのくプロレス道場までを目指すロードムービー。プロレスをしながらポイントを稼ぎ、最もポイントの多かったチームが勝利する。

 シングルマッチ・3ポイント、タッグ・3ポイント、といった基本ポイントに加えて、相手を流血させたら1ポイント、坊主にさせたら2ポイント、「覚えてろよ」と言わせたら1ポイント、などのボーナスポイントがある。参加選手たちは、あの手この手で対戦相手を見つけて、リング、公園、ラーメン屋、ライブハウス、所構わず戦いを繰り広げる。ゴージャス松野の自宅に押しかけ、「プロレスはしないから」と言った3秒後に……する。

 おふざけ感満載の映画ではあるのだが、これは一人のレスラーに人生を問いかける物語でもあった。「大家健」――小規模インディ団体「ガンバレ☆プロレス」の代表レスラーだ。プロレスをメジャースポーツにするために、がんばる。がんばるから「ガンバレ☆プロレス」。しかしそう上手くはいっていない。本人たちも悩み、もがいている。暑苦しいほどに熱い。そういう人たちのことが、プロレスファンは大好きだ。

 DDTファンは、あったかい。

⇒【後編】「チケットは即完売『劇場版プロレスキャノンボール』の凄さ」に続く http://joshi-spa.jp/206481

<取材・文/尾崎ムギ子>

⇒【YouTube】『劇場版プロレスキャノンボール2014』予告 http://www.youtube.com/watch?v=NPn9BRcarig

●『劇場版プロレスキャノンボール2014』追加上映
http://liveviewing.jp/contents/ddt/
・2月28日(土)〜3月6日(金) シネ・リーブル梅田(大阪府) ※3月1日(日)のみ舞台挨拶付【男色ディーノ選手】
・3月21日(土)〜4月3日(金) シネ・リーブル池袋(東京都) ※3月21日(土)・28(土)・29(日)の3日間のみ舞台挨拶付
・4月11日(土)〜13日(月) Tジョイ博多(福岡県) ※4月12日(日)のみ舞台挨拶付