月探査コンペGoogle Lunar XPRIZE、日本のハクトは米チームと相乗り。輸送契約を締結

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月面探査コンテスト Google Lunar XPRIZE に日本から参戦中の チーム ハクト が、米 Astrobotic チームとの月面輸送契約を発表しました。現在開発中の月面探査ローバーを Astrobotic の着陸船『Griffin』に相乗りさせ、月へ向かいます。 
非営利団体の XPRIZE 財団が主催する『XPRIZE』コンテストは、不可能とも思える高い技術開発を目標として、より良い世界の実現を目指すという企画です。1920年代にリンドバーグの大西洋無着陸横断飛行を実現させたオルティーグ賞に着想を得たもので、優勝者には高額の賞金が用意されます。

Googleが冠スポンサーを務める Google Lunar XPRIZE の目標は、月にロボット探査機を着陸させ、月面を500m以上走行し、HD画質の映像・静止画を地球に送信すること。民間チームによるコンテスト形式で、最も早く目標を達成したチームには2000万ドル、それ以外の副賞を含めると総額3000万ドルの賞金が用意されています。

開始当初の開催期間は2012年末まででしたが、その難易度の高さゆえ期間の延長を重ね、現時点では2016年末がその最終期限となっています。
 

 
チーム ハクトは Google Lunar XPRIZE に日本から参戦するする唯一のチーム。今年1月には、四輪の『ムーンレイカー』に大八車のような『テトリス』を連結したデュアル方式月面探査ローバーの開発により、中間賞の50万ドルを手にしました。

問題はどうやって月へローバーを送り込むかです。チーム ハクトは当初、月着陸船を開発する欧州のチームと分業体制をとっていました。ところがその欧州チームが途中棄権したため、新たな月面までの「タクシー」さがしが必須となっていました。
 

 
そして手を組むことになったのが米 Astrobotic チーム。Astrobotic は Google Lunar XPRIZE 参加チームのなかでも安定した開発体制と資金を備え、すでに月への探査機輸送手段も揃えています。加えて、賞典外ながら日本の月周回衛星かぐやが発見した月面の縦孔『Skylight』の調査という共通した探査目的もあり、着陸地点でもめることもありません。

なお月面到着後、Astroboric とチーム ハクトのどちらが先に優勝課題をこなしたとしても、その賞金は分配されるとのこと。また Astrobotic には他のチームからも相談が来ており、今後相乗りに参加するチームが増える可能性もあります。

Astrobotic チームとともに ハクト(白兎) が月へ向かうのは、2016年後半の予定です。

ちなみに Google Lunar XPRIZE 参加チームの多くが苦労しているのが資金の調達。チーム ハクトもローバー輸送の約束こそ取り付けたものの、現時点ではムーンレイカーとテトリス両方を乗せるだけの運賃は用意できていないとしています。さまざまな準備が必要なことを考えると、打ち上げまでに残された時間はあとわずか。願わくば大きなスポンサーが現れ、日本チームによる月面探査を後押ししてほしいものです。