ここ2〜3年で一気に盛り上がった「ふるさと納税」。知らない人のために説明しておくと、都市と地方の税収の格差を少なくするために2008年に創設された制度で、「ふるさと寄付金」が正しい名称。寄付金なのでもちろんその分のお金は出ていくのだが、確定申告をすると自己負担額の2000円を超える寄付金が控除されて戻ってくる。ただ普通に還付されるのではなく、所得税と住民税から控除されるので、少しお得感がわかりにくい。「じゃあ、なぜ盛り上がっているの?」と思うでしょ? それは寄付をした自治体がお礼として特産品などを送ってくれるからなのだ。 

ここまでの話を私の実体験をもとに整理すると、こんな感じ。

2014年6月  1万円のふるさと納税を「北海道上士幌町」にした
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2014年7月  特産品の「十勝ナイタイ和牛焼肉用300g」が届いて食べた
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2015年3月  確定申告で寄付金控除の申請をする ←今ココ!
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2015年5月くらい?  8000円が税金控除された都民税と区民税のお知らせが届く予定
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結論!  自己負担額2000円で十勝ナイタイ和牛焼肉用300gをもらった!

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ふるさと納税後、「寄付金受領証明書」(左)なるものが届くので、これを確定申告書(右)と共に提出する。

 この2000円はその都度かかるわけではなく1回だけ。控除額は各自の給与額や扶養家族の数などによって異なるのだが、2万円のふるさと納税をしたら18000円の税金が控除されて焼肉用の肉600gがもらえ、3万円のふるさと納税をしたら28000円の税金が控除されて焼肉用の肉900gがもらえるという計算になる。しかもお礼の特産品は肉に限らず、海鮮、米、スイーツ、フルートなど実にバリエーション豊富で、自治体によっていろいろなアイテムが用意されている。

 先日、年間10億円弱のふるさと納税を集めた北海道の上士幌町による「上士幌町ふるさと納税大感謝祭2015 in東京」というイベントが、品川プリンスホテルで行なわれたので行ってきた。会場では上士幌町の製造者が人気の特産品の紹介をし、試食を提供したり、ふるさと納税の使い道を紹介したり、移住を考える人に向けた説明会などが行われていた。このイベントには上士幌町へのふるさと納税者1000人を招待。それに対して約3800人の応募があり、やむなく抽選で参加者を選んだそうだ。

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上士幌町のふるさと納税で人気の特産品「十勝ナイタイ和牛」。肉が軟らかく、ジューシーで美味しい。

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上士幌町のふるさと納税の対象事業の紹介があったり、町のジオラマも展示。

 このふるさと納税の制度のおかげで、人口5000人弱という地方の町が1年間で10億円弱の税収を集めることができたというのはすごいこと。上士幌町ではこのふるさと納税をスクールバス運行事業、子どもの絵本と映像ソフト購入事業、こどものスポーツ環境整備事業など8事業に充当する(平成26年度)。町の暮らしが便利で快適になるだけでなく、特産品の需要が増えて製造者も潤おうということで、今回、感謝の気持ちを伝えると共に、ふるさと納税をきっかけに上士幌町に関心を持ってくれた人たちとの交流を深めるべく、このイベントを開催したそうだ。

 地方の町を良くする手助けをして、「あ〜いいことしたな〜」と満足でき、そのお礼に2000円の負担金で特産品がもらえる仕組みのふるさと納税。これをクレジットカード決済して、さらにクレジットカードのポイントももらいましょう! というのが今回のテーマだ。

 ふるさと納税のポータルサイト「ふるさとチョイス」では、特産品や地域などのほか、クレジットカード決済に対応している自治体のみをチェックすることもできる。私もこのサイトから申し込んだのだが、実にスピーディーに申し込みできるので、興味のある人はぜひチェックしてみて欲しい。

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ふるさと納税のポータルサイト「ふるさとチョイス」。自治体によっていろいろな特産品があるので、それを見ているだけでも楽しい。

 ただ、お得なふるさと納税もその使い方を誤ると、十分なメリットが得られないことも……。以下の3つの点には注意しておきたい。

注意 その1 税金控除額の見積もりを誤らないこと
各自、給与額や扶養家族の数などによって税金控除額が異なるので、その金額を超えるふるさと納税をすると、自己負担額が2000円以上になって、せっかくのメリットが活かされない。「ふるさとチョイス」のサイトに「控除額計算シート」があるので、このシートをダウンロードして、しっかり計算しよう。

注意 その2 納税者の名前でふるさと納税を行なう
夫が納税しているのに、妻の名前でふるさと納税をしても、税金が控除されない。

注意 その3 各自治体の特産品送付ルールをよく確認する
中には特産品を送るのは1年に1回だけという自治体もある。その際、1年のカウントを1月〜12月にしているところはいいが、4月〜翌年3月を1年と年度計算している自治体では、5月と翌年2月にふるさと納税をすると、年に2回とカウントされて、1回分は特産品がもらえない。

 「寄付金受領証明書」をなくさない、確定申告を忘れないというのは基本中の基本。ビジネスマンの場合、会社から渡される年末調整で申告が済んでしまうので、確定申告には縁がないだろうが、今はネット申告などもできるので、それほど手間ではない。

 今年、私が狙っている特産品は、山形県東根市の「さくらんぼ 佐藤錦や千葉県銚子市の「銚子アムスメロン」、静岡県焼津市の「姿本ずわいがに」など。まだどこにふるさと納税するか(どの特産品をもらうか)絞り切れていないが、予定数量に達して受付終了になるケースもあるので、早めに申し込まなきゃ!

文/綿谷禎子