マンション投資は
値下がり確実な
毎月分配型投信と一緒?

定期的な家賃収入が魅力のマンション投資ですが、注意点も多くあります。特に、安易にローンを組んでワンルームマンション投資をするのは危険です。たとえば、1500万円のマンションで年間120万円の家賃収入が得られるなら、年利回りは8%。業者によっては自己資金のみを元本として、頭金が120万円なら年100%と表示するところさえあります。

しかし、修繕積立金や管理費、固定資産税などのランニングコストや物件評価額の下落等を考慮すると、仮に年20万円の維持費を差し引いた年間100万円の家賃収入で、10年後に評価額が750万円まで下がったら、手取り利回りは年2%にも届きません。例えるなら、ファンドの時価と分配金の額が時間の経過とともに確実に下がっていく毎月分配型投信のようなものです。よほど立地条件がいいか、潤沢な資金がない限り、積極的にはお勧めできません。

ただ、不動産所得を赤字にすることによる節税効果や、相続税評価額が下がることによる相続対策として利用するなら、多少の効果は期待できます。だとしても、建物の価値は経年劣化でほぼ確実に下がります。家賃も下げざるをえない状況になり、修繕費もかさんでいくことでしょう。その一方で、ローンを組んでいる場合は確実にローン返済が続きます。経年劣化に応じて利息負担が軽減されるようなことはありません。

全資産のポートフォリオに不動産も入れておきたいと思うなら、マンション投資ではなく、まずはREIT(不動産投信)ファンドあたりから検討するのが無難でしょう。 (菱田雅生)

この記事は「ネットマネー2015年3月号」に掲載されたものです。