<資料>
 18日の日銀・黒田総裁の記者会見を前後し、さらなる金融緩和、いわゆる「異次元緩和3」の可能性に否定的な見方が目立ってきた。

「今日あると思っている人はほとんどいないと思うが、年内はもちろん、ほぼ永遠にないだろう」。元財務官僚で、慶応大学准教授の小幡績氏は、自身の2月18日付けブログでそんな見解を示していた。

 実際の18日、黒田総裁の記者会見後も、「言外に追加緩和『不要論』を示唆、市場の一部にくすぶった追加緩和期待は遥か彼方に遠退いた」(ジャパンエコノミックパルス)との見方が浮上した。

 では、金利の専門家である金利市場の見方はどうか。日銀の金融政策を反映する2年債利回りは、「サプライズ」とされた昨年10月31日の追加緩和の前に大きく低下していた。その意味では、さすがに2年債利回りにとっては、昨年10月の追加緩和もサプライズではなく、的確に予想していたともいえそうだが、では今回はどうか。

 2年債利回りは1月下旬から急上昇し、すでに昨年10月の追加緩和前の水準まで上昇していた。これを見ると、2年債利回りも、当面の追加緩和、「異次元緩和3」はまったく予想していないように見える。

 さて、そんな日本の2年債利回りは、2013年以降、特にドル/円、そして日経平均とも一定の相関関係が続いてきた<資料参照>。「異次元緩和3」がないとして、2年債利回りが今後大きく下がらないなら、金利低下と並行してきた円安、株高の流れに変化が出てくるかは注目される。

※<資料>はコチラ⇒http://hbol.jp/?attachment_id=26061

 ちなみに、その日本の2年債利回りは絶対水準がきわめて低いため、日米2年債利回り差とは、基本的に米2年債利回りと同じ。そんな米金利、そして日米金利差と2013年以降のドル/円の相関性はあまり高くない。それよりは、むしろ日経平均とドル/円の相関性のほうが高かった。

 以上からすると、日本の2年債利回りとドル/円、日経平均の相関性が高い状況が2013年以降続いてきたということになる。2年債利回りは基本的に金融政策を反映する金利。その意味では、2013年4月に黒田日銀総裁が誕生して以降、ドル/円と日経平均は基本的に日銀の金融政策次第だったということになる。(了)

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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、投資情報会社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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