「100年に1人の逸材」棚橋弘至が語る“新日本プロレスの今” 【プロレス女子の手記2】
 先日、プロレス女子をテーマに記事を書いたら、ツイッターで様々な反響があった。記事の見出しは、【「いい男に抱かれたい」願望が全開に!? “プロレス女子”急増のワケ】(http://joshi-spa.jp/188415)。

 プロレスファンの女性からは、「いい男に抱かれたくてプロレスが好きなわけじゃない」「脳内ピンクと一緒にして欲しくない」など。男性ファンからは、女性に同調する意見に加えて、「最強より最高だなんて、プロレスをまるで分かっていない」「昭和プロレスへの冒涜だ」など。

「もうプロレスについては二度と書くな」というメッセージも届いた。思わず怯んだが、一方でこんなメッセージも届いた。「プロレスファンは閉鎖的。でもこの壁さえ越えれば誰よりも仲間想いで気のいい人たちなので、めげずに記事を書いてほしい」。賛否両論あるが、しばらくはプロレスについて書いていこうと思う。

◆“100年に1人の逸材” 棚橋弘至

「今と昔のプロレスはまるで違う」というのは、どうやら主流の捉え方のようだ。どちらが良いかどうかは別として、“違う”というのは誰もが納得するところではないだろうか。あるいは「変わってしまった」と言う人もいるが……。

 今のプロレスを語る上で、キーパーソンとなるレスラーが棚橋弘至。金髪ロングヘアークルクル巻きのイケメン。最近プロレスを好きになった女性の多くは、「入り口は棚橋だった」と言う。

 棚橋は“100年に1人の逸材”と呼ばれている。(外見はチャラいけど、実力派なんだ!?)と驚いて調べたところ、日本のプロレス元年は1951年。力道山がデビューした年だ。今年は2015年だから、64年の歴史になる。となると、棚橋は力道山よりもジャイアント馬場よりもアントニオ猪木よりも強い!?

 ……という証拠があるわけではなく、自分で「100年に1人の逸材」と言い始めたらしい。先日、初めてプロレス観戦に行ったが、棚橋の試合の盛り上がりは凄かった。子供も大人も、女性も男性も、棚橋がリングに上がると「タナハシー!」「タナー!」と一斉に声を上げて応援する。

 1月28日、新宿ロフトプラスワンで開催された「プチ鹿島 『教養としてのプロレス』出版記念トークライブ」。ゲストは、棚橋弘至。行かないはずがなかった。

◆東京ドームで泣いた「オカダ・カズチカ」

 毎年1月4日に東京ドームで行われる、新日本プロレスの大イベント「1.4(イッテンヨン)」。プチ鹿島氏も、“プロレス初詣”として欠かさず行っているという。今年のイッテンヨンで、衝撃的な出来事が起こった。――オカダが泣いた。ポーカーフェイスで知られるオカダ・カズチカが、棚橋に負けて号泣したのだ。

プチ鹿島:今回のオカダ戦では、いつもの“ヘロヘロになるまで戦って、最後に勝つ”という棚橋選手のスタイルとは違って、「もうお前の面倒はみない。俺のプロレスを見せつける」というのを感じました。

棚橋:自分のスタイルとは違った試合になったので、試合後の充実感はあまりなかったんです。でも2年前オカダに言った「IWGP(新日本プロレスのタイトル)は遠いぞ」という言葉が、自分の中で宙ぶらりんだったんですよ。翌年あっさりオカダに負けちゃったので(笑)。それが今回の試合で着地した感じはあります。

オカダが泣いたことによって、空気がガラっと入れ替わりました。それまでは、新日本プロレスの主人公はあくまで俺だったんです。RPGで言うと、俺が勇者で、オカダがラスボス。それが今回、「オカダ、頑張れ!」という流れになりました。これでまたオカダ人気が上がるんでしょうね(笑)。

プチ鹿島:負けたほうにもスポットライトが当たる、というのがプロレスならではですよね。