<資料>
 日本の長期金利(10年債利回り)が0.2%から最近は0.4%程度まで急上昇してきた。基本的には下がり過ぎの修正と考えられるが、さらなる上昇の可能性もある。12日、一部による「日銀の追加緩和は逆効果」との報道があったが、この真の理由は一段の金利上昇への警戒ではないか。

 日本の長期金利は1月19日の0.2%を底値に反発に転じた。当時、90日線からの乖離率はマイナス50%以上に拡大、1990年以降では最大のマイナス乖離率になっていた<資料参照>。その意味では、異常な下がり過ぎの修正が始まったことに伴う金利反発と考えられた。

※<資料>はコチラ⇒http://hbol.jp/?attachment_id=25699

 問題はなぜ、このタイミングで下がり過ぎ修正が始まったのかということ。一つは原油急落の一段落だろう。WTIは1月28日の44ドルで今のところの底打ちとなっている。もう一つは1月22日のECBによる本格的量的緩和(QE)を受けた株高、リスクオンの拡大だろう。

 それにしても、過去、90日線からの乖離率がマイナス40%前後で拡大一巡となり、下がり過ぎの修正が本格化すると、一転して乖離率はマイナス40-100%へ急反転に向かった。金利下がり過ぎ修正は一転して「狂った金利上昇」をもたらすところとなった。

 今回の場合は、過去最大の下がり過ぎの修正ということだから、それか勢い余ってこれまで以上の「狂った金利上昇」になる可能性は懸念される。足元の長期金利の90日線は0.39%程度なので、乖離率がプラス40-100%まで上昇するなら、長期金利は0.5-0.8%程度まで一段と上昇する可能性があるわけだ。

 円安は基本的には金利上昇要因だ。また追加緩和も、これまで見てきた金利上昇を後押しする可能性がある。以上のように見ると、あえて「日銀の追加緩和は逆効果」といった報道が出てきた真の理由は、金利上昇リスクへの警戒ということもあるのではないか。(了)

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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、投資情報会社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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