「大人の休日倶楽部」10周年記念の割引きっぷに、若者は...(画像は、JR東日本「大人の休日倶楽部」のホームページ)

写真拡大

東日本旅客鉄道(JR東日本)の「大人の休日倶楽部」に、若者がインターネットで「ずるい!」「おれら、無視かよ」と、目を吊り上げている。

発端は、現在JR東日本が売り出している「大人の休日倶楽部10周年」を記念した「おトクな割引きっぷ」。なんと、東北・関東エリアであれば4日間、新幹線を含め乗り放題で1万5000円という破格のお値段なのだ。

北陸をカバーして4日間乗り放題「1万7000円」も

JR東日本が売り出した「大人の休日倶楽部10周年」記念の割引きっぷは、2015年1月26日に発売された(3月6日まで、ただし利用当日の発売はしない)。JR東日本の営業エリアのJR全線と、青い森鉄道やIGRいわて銀河鉄道、三陸鉄道、北越急行、富士急行、伊豆急行の6つの鉄道会社の、新幹線や特急、急行、普通列車の自由席とBRT(バス高速輸送システム)が、4日間乗り放題になる。

利用には、50歳以上の人を対象とした「大人の休日倶楽部」の会員本人であること、2月26日から3月10日に利用期間が限られていることなどの制約はあるが、「1万5000円」は破格。なにしろ、東北新幹線の東京‐盛岡間(1万4740円)の片道料金とほとんど変わらない金額で、東日本一帯を周遊できるのだから、「おトク」であることは間違いない。

インターネットでは、

「すごいなぁ... 破壊的な安さだ」
「これはずるいわ〜 『大人』の休日なんだから、格安チケット売るよりラグジュアリー満載の高額チケット売れよって思うわ」
「うお〜〜〜、おれらは無視かよ。高齢者特権許すまじwww」
「大人の休日倶楽部ってお金を持ってて使わない世代ターゲットにしてる。若い人はお金がないからターゲットにしたってしょうがない気がする」

などの声が寄せられている。

どうやら、大人の休日倶楽部に入会したくてもできない若者らが、にがにがしく思っているようだ。

若者からは、

「会員の年齢制限下げようよ」
「若い人向けのそういう仕組みをつくってほしいな」

といった、JR東日本に期待する声もある。

青春18きっぷ」は50歳過ぎの人でも使える

そもそも、「大人の休日倶楽部」は会員制の旅行倶楽部だ。50歳以上の年齢で、年会費2575円(ミドル会員の場合、初年度無料)を納め、「大人の休日カード」に加入すれば、誰でも会員になれる(カード年会費515円が別途必要)。

会員になると、乗車券が片道・往復・連続で201キロ以上の利用で、「大人の休日カード」で支払う場合であれば、JR東日本とJR北海道のきっぷが何回でも5%割引になる特典や、「JR東日本全線とJR西日本北陸エリア4日間乗り放題1万7000円」や「JR東日本全線とJR北海道全線エリア5日間乗り放題2万5000円」といった「おトクなパス」の利用、びゅう国内旅行商品の5%割引などの特典が付いている。

もちろん、カードは電子マネーの「Suica」としても使えるし、ビューサンクスポイントが貯まる。

一方、若者向けの割引きっぷには「青春18きっぷ」があって、JR東日本を含めたJRグループで使える。学生などの春休みや夏休み、冬休みを利用期間として発売され、新幹線や特急、急行を除く普通列車や快速列車など、日本中のJR線が乗り放題になる。

販売価格は、5回(人)分で1万1850円(税込)。1回(人)あたり2370円で、好きなだけ乗れるというわけだ。故郷への帰省のついで周辺の観光地に足を延ばしたり、友だちとのグループ旅行に利用したりする場面を想定している。

ちなみに、「青春18きっぷ」には年齢制限がないので、50歳過ぎの人も利用できる。