モノが二重に見える、焦点が合わない--。まるで老眼のような症状を訴える若者が増えているという。
 「眼で物を見るとき、近くの場合は水晶体を厚くしてピントを合わせ、遠くの場合は水晶体を薄くしてピントを合わせる。ところが、加齢によって水晶体を調節する筋力が衰え、モノが見えにくくなる。これが老眼です」(専門医)

 ところが、まだ30代だというのにそんな症状を訴える人が増えたというのだ。加えて、明るい場所では見えるのに薄暗いと見えにくいという人や、子供にまで同じような症状が出る場合も増えている。
 東京渋谷区の『みさき眼科クリニック』石岡みさき院長が説明する。
 「手元がよく見えないという30代の患者さんが増えたのは、ここ2年ぐらいです。特にスマートフォンは手元で見ますよね。それを長時間続けていると、ピントが近いところに合ってしまい、ふと顔を上げるとぼやけて見えるということがあるのです。パソコンは“50分作業したら10分休む”といわれますが、パソコンをよく使う方は休み時間になるとスマホを使う。結局、原因がわからず、市販の目薬を差したり整体治療でも良くならず、飛び込んでくる人もいます」

 スマホを見る際には近くにピントを合わせるため、水晶体を調節する毛様体筋を酷使し、瞬時に調節できなくなるというわけだ。
 みさき眼科には、月に10〜20人、症状を訴える患者が来院するという。しかし、加齢による老眼は元に戻らないが、スマホ老眼はいわば眼精疲労のため治る。
 「スマホは1時間使ったら5分は休む。蒸しタオルで筋肉をほぐし血液の循環をよくすると、筋肉の調整力が戻ります」(石岡院長)

 ともあれ、眼のいたわりを忘れずに。