1月28日に起きた12歳少女の痛ましすぎる事故。アイドルグループ『ももいろクローバーZ』の妹分として出発した『3B junior」所属の彼女は、24日に始まったばかりの初冠番組「3B juniorの星屑商事」(BS朝日)のスタジオ収録に臨んでいた。そこでヘリウムガスが入ったパーティグッズを勢いよく吸い込み意識不明に。すぐさま病院に運ばれたが重篤な状態が続いているという。

 医師の診断結果は「脳空気塞栓症」。脳の血管に空気が詰まったことで、血流が妨げられている状態のことだ。2月4日にテレビ朝日が行った会見によると、少女は3日になってようやく目を空けたという。食事を摂り始め、手を挙げ、声を出そうとしているなど、回復の兆しが見られているとも明かした。だが6日に本誌がテレビ朝日に問い合わせると、広報担当者は「状況は会見のときと変わっていません」と回答した。

「今も専門医による少女の治療が続いています。病室には彼女のご両親が付きっきりで、涙ぐましい看病をしています。会見では『食事をすることもできるようになった』という表現を使っていましたが、意識は完全に戻っているわけではないようです。それに現時点ではまだ、身体の半身が動かない“まひ状態”にあるそうです」(前出・テレビ朝日関係者)

 なぜ、こうした事故が起きたのか。ある放送作家は、収録現場での問題点を指摘する。

「こうした身体を使った企画では、スタッフが事前に試すなど安全確認を行います。しかし、そうした仕事はだいたい男性ADの役割。大人の男だと大丈夫でも、少女には危険というケースも出てくるのです。実は公表されていないだけで、こうした少女アイドルの事故は多発しています。以前も腕相撲企画で腕を骨折した女の子がいました」
 
11年6月には『ピュアフル』の綾川小麦(当時19)が溝に落下し左座骨と鼻骨を骨折。13年11月には7人組アイドル『FUJI★7GIRLs』の全員がセメントをかぶり、やけどとおぼしき皮膚疾患となっている。さらに『AKB48』や『ももクローバーZ』といった超人気アイドルにも骨折事故が起きているなど……この4年間で5件もの事故が起きていたのだ。

「『AKB』や『ももクロ』といったトップアイドルでさえ、身体を張ったパフォーマンスを厭わない時代です。すでに飽和状態にあるアイドル業界で駆け出しの女の子たちが目立つには、トップアイドル以上に頑張るしかない。番組収録では『自分のキャラを出して!』『もっとオーバーリアクションで!』と要求されることも多い。そうしたことが、少女たちに必要以上の無理をさせる土壌となっているのです」(前出・放送作家)