85歳の男のフェロモンにクラックラ! 『イル・ポスティーノ』の監督が描く老いらくの恋
「エキサイティングだったよ! シャーリー・マクレーンとクリストファー・プラマーという名優と組めるなんてね」と目を輝かせるマイケル・ラドフォード監督の『トレヴィの泉で二度目の恋を』が公開中。

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 マイケル監督はこれまでに『イル・ポスティーノ』、『ヴェニスの商人』、天才ジャズ・ピアニストのミシェル・ペトルチアーニを追った『情熱のピアニズム』などを送り出してきた名匠です。

 そんな監督にテレビ電話インタビュー。ステキな大人のロマンスを手掛けた監督は、ご自身がとっても感情表現豊かで魅力的な方でした。

◆85歳が放つ男のフェロモン

 物語の主人公は、長年連れ添った妻を亡くし、抜け殻のような状態で小さなアパートメントに引っ越してきたフレッド(クリストファー)と、自由気ままに暮らす隣人エルサ(シャーリー)。奔放なエルサに振り回されつつ、次第にフレッドの生活も変わっていきます。“トレヴィの泉”とは、ローマ有数の観光名所。本作ではトレヴィの泉が登場する、巨匠、フェデリコ・フェリーニ監督の名作『甘い生活』へのオマージュも描かれます。

 女性目線で語らせていただくと、クリストファー(『終着駅 トルストイ最後の旅』『人生はビギナーズ』)が異常なほどかっこいい! 70代半ばのフレッドを演じている彼の実年齢は85歳(撮影時は84歳)!! 年齢差別はいけませんけど、それにしても85歳ですよ、85歳。これが、かっこいいんです!

 本編後半、カフェでティータイムを過ごしていたふたりの横を若い女性たちが通りすぎるシーンがあります。このとき、エルサが「今、彼女たち、あなたを見てたわ!」と言うのですが、これ、冗談になりません。フレッドなら、20代の女性と付き合っていてもおかしくない。そう思わせるクリストファーの恐ろしさたるや。

 クリストファーの魅力について、監督も次のように言っていました。「まさにミスター・ハンサム(笑)。風情も若い男性のようだし、ビックリするくらい若い女性にモテるんだよ」。

 そしてこんなぶっちゃけ話も。「ただおもしろいのは、彼が若い頃よりも今のほうが有名だということ。若い頃の出演作では『サウンド・オブ・ミュージック』のトラップ大佐役が有名だけれど、ハンサムな顔を見せて立っていればいい役だったから、シェイクスピア劇をやるような古典的な演技を学んできた彼にとっては、役者としてはやりがいがなかったようだよ(笑)」。

 また大女優のシャーリー(『愛と喝采の日々』『ココ・シャネル』)も80歳。脱帽です。監督は彼女を「真のムービースター。スクリーンで観たときに、自分が何をすればどう活きるかを知っている。それが技術的に磨いてきた演技というより、直感的な本能的な演技なんだ。まさに銀幕映えするタイプ」と絶賛。

「全然タイプの違うふたりのケミストリーがよかった」と話す監督が、特に奇跡的だったとして次のシーンを挙げてくれました。

◆恋愛を無視しちゃダメ!

「実は心配していたシーンがあったんだ。ふたりが初めて夜を過ごす会話をする廊下での場面。彼らのような年齢のふたりがセックスをほのめかすようなことを言ったとき、観客はどう思うだろうと。『シニアのそんな会話は聞きたくない!観たくない!』となるのか、そうじゃないのか。撮影自体がどうなるのかも、分らなかった。

 でも、いざ撮影に入ったら、とても優しくて柔らかな、パーフェクトなシーンになった。本当に驚嘆しました。些細なシーンかもしれないけれど、あそこで、僕は本当にシャーリーとクリストファーのすごさを実感したよ」。実際、とってもステキな場面になっています。