「性(生)とは食なり、というように、しっかり食べることが精力アップにつながるのは間違いない」
 と語るのは、鍼灸マッサージ師の玄斎氏。

 昨今は中高年男性の間でも、糖質カットや炭水化物を抜くなど「食事制限」するダイエットが流行っているが、精力的には決してオススメできないという。
 「むしろ、セックスが強い男性は“大食い”なんです。私の知り合いに60代ながら現役バリバリの男性がいますが、彼なんかは一日三食どころか四食〜五食は食べているんです。もちろん、おやつや酒は極力控え、米と肉、そして味噌汁などなどの“汁物”を摂ると言っていましたね。まあ、彼の場合は週に2回はウエートトレーニングを行い、常に筋力もアップさせていますけど」
 さすがにここまで真似はできなくても、一日三食はちゃんと食べるべきなのだ。

 とはいえ、加齢とともに胃腸も弱まるのが事実だ。たらふく食べると、“胃がもたれる”という方も多いだろう。
 「そんな方に覚えてもらいたいのが、『欠盆』と呼ばれるツボです。鎖骨の上の凹んだ部分で、ここを押すことで胃の蠕動運動が盛んになり、胃腸の働きが活発になるんです」

 つまり、胃もたれを防ぐツボだ。
 「できれば食前に指圧するのがベスト。5本の指で、痛くない程度にゆっくりと押してください。揉みまわす動きでもOKです」
 マッサージするように、心地よい刺激を与えよう。すると、胃の調子がよくなり食も旺盛になるという。

 また、『欠盆』には肩凝りを解消する効果もある。
 「肩凝りがヒドいとそれだけで、体の調子も上がりません。そんな日を繰り返していると、やはり性欲も衰えてくるんです」
 よく食べて、体調もバッチリなら、自然と精力も強くなるのだ。

 ちなみに「食うこと」に関してはこんな話もある。
 「基本的にアスリートは精力も旺盛です。なぜなら、体を鍛えて、よく食べないといけないからです。つまり“生命力”が強いということ。ただし、唯一、性欲が減退するといわれるのが、減量中のボクサーです。食事制限をして体を極限まで絞りこむ作業は、食欲との戦いで性欲どころではなくなるんです」

 あまり食べ過ぎると性欲は減退する--という話もあるが、食べなさすぎ=痩せることは、生命力を弱めて、アッチも弱くなってしまう。やはり男は、日頃からしっかり食うべきなのだ。
 「もちろん、脂肪がつきすぎた体は逆に不健康で、血流も悪くして精力を弱めます。では、どうすれば脂肪が付きにくくなるのか。それは、いわゆる“ドカ食い”を避けることです。空腹状態で必要以上の栄養分を取り入れてしまうと、一気に余計な脂肪まで付いてしまいますからね」

 上手に「間食」をとるのがコツで、
 「ベストなのは、お腹が空く前に食べること。それも脂質が少なく、タンパク質が多いものを食べる。しかし、これも胃腸の働きが活発でなければ、なかなか難しいことです」
 やはり胃腸の働きをよくするツボを刺激して、よく食べて精力的な男になるべしだ。

玄斎
1947年生まれ。気功師・鍼灸マッサージ師。ツボ刺激による性感開発、EDなどの治療も行う。近著には『東洋医学で目覚めるオーガニックセックス』(宝島社新書)がある。