予備軍300万人?「慢性疲労症候群」の予防策

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よく眠れず物事に集中できない…慢性疲労症候群かも?

「慢性疲労症候群」という病気を知っていますか?この病名からは、単に「疲れが慢性的に続いているだけの病気」のように思われるかもしれませんが、誰もが感じるような「一過性の疲れ」とは全く違います。

元気だった人が、風邪などを契機として、治った後もだるくて体に力が入らなかったり、原因不明の微熱が何か月も続いたりします。また、筋肉痛や関節痛などを伴うこともあります。このような状態が長く続くことによって、よく眠れなくなり、物事に集中できなくなることもあります。いくら十分に休んでも、このような症状が無くならないのが、この病気の特徴です。

まだ原因は突き止められてはいませんが、この病気の人の脳を詳細に調べると、脳に炎症が起きていることがわかってきています。しかし、他には特徴的な異常がないことや、保険診療の中で認められている検査では異常が見つからないために、周りの人からは「単にサボっているだけ」と誤解されることも多いようです。その予備軍は200万人や300万人ともいわれています。


休みなく働き続けることは避け、バランスのとれた食事を毎日摂る

慢性疲労症候群の対策として、休みなく働き続けることは避けましょう。また、心身ともに健康な状態を保つには、バランスのとれた食事を、毎日しっかりと摂ることも重要です。体の調整機能に必要なビタミンやミネラルの多くは、十分な量を継続的に摂らなければ補給できません。さらに、十分な睡眠時間やリラックスする時間を確保し、適度な運動をして休養することも必要です。

この病気に効く薬は見つかっていませんが、体の中で起きている酸化ストレスによって起こるダメージを抑える「抗酸化剤」などの投与は効果が期待できます。

慢性疲労症候群は、まだよくわかっていない病気です。病気にならないようにするには、度を越して無理をしないことです。もし、思い当たることもないのに先程述べたような症状が何か月も続き、毎日の生活に支障をきたすような場合は、かかりつけの医師に迷わず相談しましょう。


【久保 清景:医学博士】


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