「ロンギヌスの槍」のサンプルを月に刺す加藤は、葛城(かつらぎ)ミサトのコスプレ姿で登場

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アニメ『新世紀エヴァンゲリオン(以下、エヴァ)が放映されて20年。そして劇中で使徒の戦いが始まるのも今年という記念すべきエヴァイヤーに新たなプロジェクトが発表された。

それが「ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト」だ。ロンギヌスの槍といえば、エヴァ零号機が使徒を倒すために投げ、そのまま月の軌道上に乗ってしまった武器。20周年を迎えた今、それを再現しようというのだ。

民間団体・企業の協力でアメリカから打ち上げるロケットに搭載、最新テクノロジーを駆使して月面上で発射。文字通り、月にブッ刺すというから胸が躍る。

有志企業、メンバーにより構成された『ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト』実行委員会が運営。伝説のスーパーカー「オロチ」とのコラボレーションなど話題に事欠かないエヴァだが、ついに宇宙にまで進出するとは!

30日には、その発表会を開催。会場に入るやエヴァ初号機のフィギュアの隣に、天井を突き抜けそうなほど巨大なロンギヌスの槍が。実際、アニメでは零号機をゆうに超える大きさだが、月まで運ぶとなれば、当然それは無理。

それでも目の前にある約3mほどのサイズならば、ファンにとっても満足なはず? …期待感は募る。会場も心なしか高揚感に包まれているよう。

そして、エヴァ好きとして知られる加藤夏希が登壇。「実際にこの大きさのを投げるんですか?」とワクワクした様子で質問。すると、同席した宇宙飛行士の山崎直子から「月まで運ぼうとするとかなりエネルギーが必要。秒速11.2kmまで加速しなければいけない」と現実的に難しいときっぱり否定された!?

えっ、ではどれくらいの大きさのロンギヌスの槍を刺すのか? そこで「これが実際に…」と出てきたのは、全長わずか240mmの槍。「cm」ではなく、「mm」だ。

これには加藤も一瞬、きょとんとして言葉に詰まっていたようで、会場は微妙な雰囲気に。確かに、重さ1gの物を月面まで輸送するために、およそ1,200ドル(約14万円)の費用もかかるとのことで、現実的な制約も大きいようだが…。

 

会見終了後、実際にこのプロジェクトが報道されるとインターネット上には「えっ、しょぼ…」「リアルな大きさじゃないと意味ないじゃん!」など落胆の声が殺到。これまで全作品観ているエヴァファンからは

「はじめ聞いたとき、『ウソっ!!マジでっ!』とテンションが上がりました。でも、24cmって小学生の時に使ってた30cm定規より短いじゃないですか。だったらそんなことしているより、早く映画作って欲しいですよ」(31歳・男性)

「えっ!? これってフィギュア用じゃないんですか…。なんかちょっと変わったフォークみたい」(29歳・女性)

と、返ってファンをがっかりさせる結果に。ロマン溢(あふ)れる企画だけに、その期待と現実の落差が大きすぎたようだ。

しかし、ファンには嬉しい知らせも! 今回のこのプロジェクトの資金1億円は、クラウドファンディングと呼ばれる資金調達システムが採用されており、支援金を払うことで、その額に応じた“リターン”があるのだ。もちろん支援者には誰でもなれる。

たとえば、「オリジナルデザインTシャツ(2タイプ)」や「山下いくと描き下ろしイラスト複製原画『エヴァンゲリオン初号機』直筆サイン入り。(サイズ未定)」など、それら全てがプロジェクトオリジナルアイテム。

支援金は5000円からいくつか段階が分かれているが、最高額の1000万円ならば現代最高峰の刀匠・三上貞直氏が手がける全長3.3mの「刀匠によるロンギヌスの槍」が貰えるという。それを月に持ってけよ!というツッコミも聞こえそうだが…(苦笑)。

1億円に届かなかった場合は全額返金され、「チーム・ロンギヌス隊員証(名前&シリアルナンバー入り)」以外のリターンは手に入らない。期限は今年4月5日(日)まで。エヴァグッズを手に入れるために、応募してみてはいかがだろうか。

エヴァンゲリオン20周年公式プロジェクト「ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト」

https://readyfor.jp/projects/evangelion7

(取材・文・撮影/週プレNEWS編集部)