左はKaede(Negicco)さん、右は池澤あやかさん 撮影:市村岬

写真拡大

[PR]現在、ひかりTVでドラマ化されて配信中の、「理系」の生態をコメディタッチに描いた『理系の人々』。

システムエンジニアとして勤務する理系男子・よしたにを演じるのは伊藤淳史さん、ドラマオリジナルの薬学部に通う理系女子・おのでらを演じるのは真野恵里菜さん。

【無料公開中】理系の人々 #12




分野は違えど、理系として生活を送る2人それぞれを中心に、ユニークな「理系の人々」をコメディタッチに描いている。

前回は、『理系の人々』に登場するような理系女が実在するのか、大学に通う現役理系女子にインタビューし検証した。

今回は、アイドル・女優の中で、ガチな理系として生活を送っていた2人にインタビューを実施!

1人は、2013年で結成10周年を迎えた新潟発のアイドルグループ・Negiccoから、2014年に新潟大学工学部を卒業したKaedeさん。

もう1人は、映画『デトロイト・メタル・シティ』などに出演する一方、プログラマーとしても活躍する女優の池澤あやかさん。

理系女子とアイドル・女優という、一見、相反する経歴を持つお2人は、いったいどのような道を歩んできたのだろうか?

薬剤師を目指していたNegicco・Kaedeさん


理系女子・Kaede(Negicco)さん


Kaedeさんは、2003年、JA全農にいがた「やわ肌ねぎっ娘」をPRするために期間限定で結成されたアイドルグループ・Negiccoのメンバーとして活動をスタート。

その後、周囲の応援という後押しを受け、期間限定ではなく正式にNegiccoが発足。当時、小学6年生だったKaedeさんは、まさかそれから12年経った現在も、Negiccoの活動を続けているとは夢にも思っていなかったそうだ。

一方で、Kaedeさんは、アイドル活動を続けながら受験勉強に励み、薬剤師を目指して新潟大学に入学。卒業するまでの4年間、大学での授業・研究とアイドル活動との両立には、かなり苦労されたという。

理系に進むきっかけ


理系女子・Kaede(Negicco)さん


──理系に進むきっかけは何だったんですか?

Kaede 最初は、小学生の理科で、外に出てムシ眼鏡で紙を焼いたりビーカーを触ってるのが楽しくて。薬学部に行きたいと思い始めたのは中学の頃ですね。親が心配性だったのもあって、風邪とかで薬にお世話になることが多かったので、なんとなく、将来は薬剤師になりたいって思ってました。

──Negiccoの活動はどうされる予定だったんですか?

Kaede 大学に入る頃にはもう(Negicco)やってないだろうと思っていたので…(笑)。結局、大学3年の終わり、就活が始まるギリギリまで、Negiccoも薬剤師もやりたいので迷ってたんですが、今の活動を続けようと決めました。

──アイドル活動と勉強の両立は大変でしたか?

Kaede わたしは不器用で、時間をかけないと頭に入って来ないタイプだから、時間の制約が大変でした。平日は学校、土日はNegicco。学校が終わってレッスンがない平日だけ図書館に通ったり、工夫しましたね。

──新潟大学の工学部では、医薬品や農薬などに使える材料を扱う研究室だったそうですが、ネギとは何か関係あるんですか?

Kaede 全然ないですね(笑)。行きたかった薬学部の大学が遠かったので、似たような研究ができると聞いて新潟大学の化学システム工学科に入ったんです。結局、4年になって研究室に配属されて、インプラントなどの人工骨の成分の開発を研究していました。

研究とアイドルの両立


理系女子・Kaede(Negicco)さん


──大学で研究室に配属されてからが一番大変だったとうかがいました。

Kaede 研究室って、いなければいけない時間が決まっているんです。私の研究室は8時半から17時までの週5日間で済んだので、まだなんとかなりました。

平日の活動が活発になっていったのがちょうどこの時期だったので、メンバーにはすごく迷惑かけてしまいましたけど、ちゃんと理解して助けてもらって卒業できました。

事務所にも理解してもらって、たぶん他のアイドルグループだったら許されてなかったと思います。

実験の楽しさ


理系女子・Kaede(Negicco)さん


──理系の楽しさはどんなところにあると思いますか?

Kaede 私の場合、目に見える形で結果が出る実験だったんです。たとえば、最初は液体だけど実験が成功すると粉になるとか。

実験って楽しいんですよね。結果がどうなるんだろうっていう、始める時のワクワク感がある。原因の究明とかレポートにまとめる作業はきついけど…(笑)。

理系あるあるは?


理系女子・Kaede(Negicco)さん


──大学に女の子は少なかったですか?

Kaede いえ、私の学科は1/4くらい女子がいたので、学部内ではすごく多い方でした。

──どんな女の子たちでしたか?

Kaede んー、サバサバしてる女子が多かった気がします。男子よりも精神的に強いんじゃないかっていう(笑)。

──その中で、Kaedeさんもバリバリ研究に励まれていたんですね。

Kaede そうですよ、白衣きて、安全メガネと手袋してビーカーを持って。実験って、器具のネジ巻いたりとか、意外と力仕事もあったけど全然平気でした。

あ、でもビーカーは散々割りましたね(笑)。ビーカーって高いし、しかも大きいやつばっか割ってたので、怒られてました…。水入れて熱して、ボーッとしてて、温めすぎて底がガッツリ割れてるみたいな。

──今は卒業されて研究からは離れられているわけですが、その時からクセになっていることなどはありますか?

Kaede 染み付いちゃったことはあります。例えば「5mm」って書くのに「5 mm」にしないといけないとか、細かい部分が気になったり。あと、計量カップの目盛りをすごい厳密に計るようになりました(笑)。

卒業してすぐの時に、これちょっとヤバいなと思ったことがあります。実験では、ビーカーは水の後に純水とかを使って二度洗いしないといけないんですが、家で洗い物してて気付いたら手が純水を探してたことがあって(笑)。

研究室で学んだこと


理系女子・Kaede(Negicco)さん


──その時の経験が活きている部分はありますか?

Kaede 最近になってから思うのは、Negiccoと勉強を両方やっていて、今に活きているのは「集中力がついた」ことだと思うんです。それまでは、アイドルでも勉強でも良いところを目指そうとしても、やっぱりどっちも100%じゃなくて妥協することになっていました。でも今はNegicco一本で、それまで勉強に向けてた気持ちも全部アイドルになっているので。

──大学で研究に携わってよかったと思っていますか?

Kaede よかったと思います! (大学行ってなかったら)今とは全然違ったはずですから。大学って、周りの人がいないときついんです。高校までは自力でも課題とかはクリアできてたけど、大学だとつながりがないとやっていけないことが沢山あって。

4年の12月くらいに、ほんとにもうわたし卒業できないや、無理だってあきらめかけたことがありました。教授も冗談で「おまえは秋卒業な」って言ってて(笑)。でもそこで先輩に助けてもらったんです。

同級生と協力しあったり、みんなで何かをやるということを一番学べたのは大学だったかもしれません。

あと、わたしは、一生懸命頭で考えた上で行動に移す方でした。でも、教授は、特に実験なんて結果が出ないと始まらないから、まず取りかかってみるのがいいと言ってくれました。

──大学で研究されて感じたこと、わかったことはありますか?

Kaede 化学薬品は、生活を豊かにするために必要になる時もあるのに、ちょっとした事件とか騒動とか起きると、理系じゃない人から「化学薬品は危ない」みたいな意見を聞くことがあると、上手く言い返せないけどすごく疑問です。

化学薬品があるから上手くいっている分野もあるということは、勉強していく中で理解を深めていったし、それを伝える術はないものかなと思う。

実は最近、ある大学から、研究員として来てほしいというビックリなお話をいただきました。今はNegiccoだけをやりたいので、難しいとは思いますが…。

理系女子・Kaede(Negicco)さん



プログラムもできる女優・池澤あやかさん


理系女子・池澤あやかさん

池澤さんがよく足を運ぶというFabCafe Tokyoにて



池澤あやかさんは、2006年に「東宝シンデレラ」審査員特別賞受賞し、映画『ラフ』で女優デビュー。映画『あしたの私のつくり方』や『デトロイト・メタル・シティ』、『潔く柔く』、ドラマ『斉藤さん』などに出演してきた。

一方で、Webのプログラムを学んできた経験を活かし、“プログラムもできる女優”としても、教育番組や雑誌などの連載を持っている。高校生ではじめてHTMLを触り、大学で本格的にテクノロジーやプログラムを学んだという。

プログラムに興味をもったきっかけは?


理系女子・池澤あやかさん


──プログラムに興味をもったきっかけは?

池澤 高校の時に、「前略プロフィール」っていうSNSが流行ってて、みんなガラケーからブログのHTMLをいじってカスタマイズしていたんです。

それで興味を持ち始めて、わたしはさらにWebのHTMLまでがんばってカスタマイズしてました。

──それが理系に進まれた理由ですか?

池澤 そういう意識も別になくて、私が入ったSFC(慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス)では文系・理系の境があまりなかったので、文系として入っても理系にいくこともあるし、逆もある。わたしはむしろ文系だったんですが、ゼミがテクノロジーを扱う研究室だったんです。

一番大きかったのは、大学に入って、一つ上の先輩が開いたプログラムの勉強会に遊びにいったことです。それまでは、タグの意味までは知らなかったんですが、その講座でプログラミングの基礎を学べました。

それから、Web系のプロジェクトを手伝ったり授業でも趣味でもいろんなものをつくったりして、今につながっていったという感じですね。

はじめての受注


理系女子・池澤あやかさん


──プログラマーとして仕事の受注もされているんですか?

池澤 実は、つい最近、はじめて受注仕事をしました。 個人向けのものはつくっていたけど、企業のWebサイトなどを受注のお仕事としてやらせてもらったのは今回が初めてでした。気軽な感じで受けて、楽しかったけど大変でした…!

デザインも実装もサーバー周りも全部私一人でやったので、困っても誰にも言えないし。しかも、単行本になる原稿の〆切とちょうど重なって、死にましたね…。

研究室あるある


理系女子・池澤あやかさん


──池澤さんの研究室でよくみかけた「あるある」はありますか?

池澤 制作が展示会の〆切に間に合わなさそうな時は、やっぱり泊まり込みでした。ちなみに、泊まり込みのことは「残留」って呼んでました(笑)。

寝るにしても、学生の人数が多いのでイスの取り合いで。あきらめて床で寝るとか…。わたしは寝袋を持ち込んでて、研究室に最高で一週間泊まり込んだこともあります。髪もパッサパサでした(笑)。

研究室では「いかにいい環境で寝るか」というのは重要なテーマで、簡易ベッドの話題でもりあがったり、大学のどこに良いシャワールームがあるか、そういう情報交換は盛り上がってましたね。

理系女子はいかに女子力を確保するか?


理系女子・池澤あやかさん


──研究室での女子ならではの悩みや工夫はありましたか?

池澤 「どうやって女子力を確保するか」については、よく研究室の先輩と話してました(笑)。残留中にパソコンで作業してる脇に蒸気スチーマーを置いたり、研究室に美顔器を持ち込んだり。

あと、女の子たちがネイルとかアクセに使ったりする、固まったらプックリする「レジン」っていうジェルネイル。あれって女子力の象徴なんですよ! たとえばLEDにつけて固めると、ちょっとしたオリジナルの照明をつくれる。機械も買ってあるので、使おう使おうとは思ってます、が、まだ使えてません…。

理系女子には、「女子であることを半分あきらめてるけど憧れもある、くらいの立ち位置がちょうどいい」みたいな人が多かったです。でも、研究以外にみんなで、いかにお肌をプルプルにするかについて考えたり試したりすることがもう楽しいんですよね。

みんな、どこかこじらせてました。だって、周りの女の子がキラキラしている中、どうしてわたしはプログラムを書いているのかって疑問に思う時はありますよ。その中で美顔器を使うことで何とか自分を保てている部分があるんだ、という謎の哲学に走ったりしてます(笑)。

──研究室には男子もいるんですよね?

池澤 研究室の男子は気にしません。だって、美顔器使ってるのもパックしてるのも、歯磨きとかも見られてるわけですから。ただ、対外的には一応女の子扱いされたい

プログラマーあるある


理系女子・池澤あやかさん


──プログラマーとしての「あるある」話はありますか?

池澤 これはみんなあると思いますが、後から自分でつくったものを見返すと絶望すること。どんどん自分も進歩してるし、そのときのプログラムのトレンドもあって、今みたら標準じゃないけど直すのもめんどくさい、みたいな。

──分野が違う仕事を頼まれることもありますか?

池澤 わたしの場合、得意な分野がWebに偏っているのに、大体「テクノロジー」として一括にされていろんなお話がきます。ガジェットも好きだし少しはいじれるけど、すごい得意ってわけでもないので、たまに困る時はあります。プログラムでもできる言語とできない言語があるし、Webとアプリも違うということを知らない人もいるので。

──よくプログラマーは生活リズムが乱れがちといいますが本当ですか?

池澤 でも、寝ることにはみんなストイックですよ。「デスマーチのときにいつ寝るか」はすごい大事で。意外と夜から調子が出てきちゃうとそのまま深夜まで作業して、生活リズムが崩れるというのはよくあるパターンですね(笑)。

女優の副業としてのプログラマー


理系女子・池澤あやかさん


──池澤さんにとって、女優とプログラマーと、どちらが重要ですか?

池澤 今はタレント活動を軸に生活をしているので、仕事として重要視しているのはそっちです。でも、超売れっ子とかじゃない限り、けっこう時間もあったりして、副業をしていると両方のスケジュールを組むのが大変なんです。

その点で、Webだったらいつでもどこでも仕事ができる。自分で情報発信をできるし、テクノロジー系のイベントとか新作ガジェットのお披露目とか、雑誌の連載とか、いろんな仕事に膨らんでいく。一石三鳥くらいですよ。

わたしは、自分で何かをつくることも忘れたくないと思っているので、これからもどちらも続けていくつもりです。Webは好きだけど、技術全般が好きだから他のテクノロジーにも手を出していきたいですね。

理系女子のユニークな生態


理系の人々 理系女子編 #2




ドラマ『理系の人々』でおのでらが通う薬学部を目指していたというKaedeさん。そして、システムエンジニアのよしたにと近い業種として、プログラマーとして活躍する池澤あやかさん。

お2人の話を聞くと、実はアイドルや女優の中にも、こんなにも魅力的でリアルな「理系の人々」が存在することに気が付く。

ドラマでは、真野恵里菜さん演じるおのでらが、研究室でパックをする姿や実験中に寝入ってしまう様子が描かれていたが、実際の現場でも確かに同じようなことは起こっている。

是非、ドラマ『理系の人々』では、理系女子の苦悩とそのユーモラスな苦闘の日々を注目してみてほしい。そうすることで同じような境遇の人は必ずや共感を得ることが出来るし、そうでない人は、彼女たちの魅力を発見することが出来るはず。

ひかりTVでは、2月28日(土)までの限定キャンペーンが始まっている。期間中に「理系の人々」特設ページからひかりTV2ねん割に加入すると、抽選で10名にキーボード、申し込みした方全員に特典として『理系の人々』単行本1巻がもれなくプレゼントされるので、原作・ドラマをともに楽しむなら、いまがチャンスだ。