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プログラマーやデザイナー、プロジェクトマネージャーが集中的にアプリ・ウェブサービスを開発する“ハッカソン”と呼ばれる合宿形式のイベントがシリコンバレーを中心として多数開催されていますが、最近では日本でもITベンチャーが呼びけけて実施するケースが増えています。

そんな中、“未来の家を創造する”と題したイベント、その名も“ハッ家ソン”が2015年1月24日・25日に東京・東五反田にあるモデルルームを舞台に敢行。集まった9組50人の参加者がソニーの電子ブロック『MESH』を活用して開発、その成果の発表会も行われました。ここではそのレポートをお届けします。

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舞台となったのは、地上40階建の超高層分譲マンション“パークシティ大崎”のモデルルーム。三井不動産レジデンシャル市場開発部・町田俊介氏によると、「私達も“未来の家づくり”を考えていますが、建築や設備もIOT(Internet of Things)の影響を受けて、業界の垣根がなくなってきています。デベロッパーがハッカソンは普通やらないと思うのですが、ほかの企業とつながって考えないと未来の住まいが作れません。実際のモノを触っていろいろ貼り付けてもらって、生活のシーンを再現してもらうのが一番いいということで開催しました」といい、ソニー・ニフティと組んで“ハッカソン”を開いた意義を強調しました。

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ソニーが2014年5月に発表した『MESH』は、スイッチやLED、加速度センサー、外部機器への入出力端子といった機能を備えたブロック。専用アプリで各ブロックの動作を割り振り、連携させることも可能になっており、各チームはこれらを組み合わせて生活に役立つサービスのアイデアを具現化することが求められました。

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東京の中心部のどこにでもアクセス抜群ということもあり人気物件だった“パークシティ大崎”。モデルルームもラグジュアリー感が「これでもか」というくらいあふれているのですが……。

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このイベント期間中はガジェットやカメラが散乱することに。アイデアを書き込んだスケッチブックなども至るところに転がっていました。

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“未来の家を考える”というだけに、あらゆる部屋が“ハック”の対象に。ニフティ賞に選ばれた『クローゼットの要請』は、モバイルアプリとクローゼットを連携し、洋服を管理できるというアイデア。引き出しを開けると、『MESH』が加速度センサーとカメラの組み合わせで、中の写真を撮影。スマホ・タブレットでクローゼットの中の様子を確認することができます。

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それだけでなく、登録していたアイテムがどの引き出しに入っているのか、『iPhone』を使ってプロジェクションマッピングで投影。可愛らしい妖精が教えてくれるという仕掛けも! 

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独創的なアイデアの数々の中でも尖っていたのが、『Bath Love 湯幻郷(とうげんきょう)』。「独身でも寂しくなんかない! 嫁と一緒にお風呂に入れるひと時を提供」というコンセプトで、二次元の好きなキャラクター、つまり“嫁”をフォグスクリーンにプロジェクションするというもの。

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浴槽の上部にセットされた加湿器やファンなどの装置。けっこう大掛かりな印象……。『MESH』は加速度タグで入浴のタイミングの検知や“嫁”のアクションの切り替えに使用しているとのこと。

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ためしに、照明を切った状態で浴槽に入ってみると、湯気ごしに浮かび上がる初音ミクが! 

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ちなみに、使われていたのはkz(livetune)×八王子P『Weekender Girl』。「完全な趣味です!」とキッパリ言い切る開発者には、「防水仕様のタブレットでいいんじゃね?」といった疑問が投げかけられていましたが、「立体でなきゃダメなんです! 本当は等身大にしたかった……」と手に触れられる距離で投影する必要性を力説。なんだか『ニコニコ学会』っぽいノリで好感を持ちました。

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そんな『湯幻郷』、なんとデベロッパーの三井不動産レジデンシャル賞に選出! 前述の町田氏は、「メーカーサイドでは個々の趣向にアジャストできないところもありますが、『MESH』が入ると完全な個人の趣味でやりたいというものもカスタマイズできることを示してくれました」とその理由を説明。さらに「私達も、空間の設計を重視していて、例えばドアノブの重さひとつに高級感をどのように感じてもらえるのか、考えて作っています。そういった体験を追求している点が共感できました」と熱く語っていました。

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そして、最優秀賞(ソニー賞)に選ばれたのが『仮面ライグーMESH』。『仮面ライダー』の武器やベルトのようなアイテムを使い、かっこいいポーズを決めて家中のリモコンの操作してしまうという、子どもがいる家庭で喜ばれそうなアイデアです。

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ベルトの部分には赤外線APIが付いており、剣には加速度タグを装備。画面に登場する敵キャラを剣を振って倒すと、照明やテレビを消してくれます。開発者によると、「手間を省いて自動化するよりも、一手間増やしてコミュニケーションがある未来の家に住みたい」とのこと。“スマート”とは対極の発想が出てくるところも“ハッカソン”らしさといえそう。

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このほか、日常の動作を感知して音楽を鳴らすスリッパや、着ていくコーデの提案してくれるアプリなど、さまざまなアイデアが飛び出した“ハッ家ソン”。

来場していた『セカイカメラ』の開発者で現DOKIDOKI(ドキドキ)CEOの井口尊仁氏は「『MESH』の初めての大掛かりなイベントとして大成功だったと思うし、発表の質も高かった。今後、まったく違う領域や幅の広い年齢の人も参加するともっとカオスになるのでは」と語っていました。『MESH』の機能にはまだまだ可能性を秘めていそうなので、今後さまざまなジャンルでの開発者イベントが開かれることになるのではないでしょうか。

MESH project
http://meshprj.com/