“余剰戦力”の香川は売却の可能性が高まっており、そこに目を付けた協会が、先の4クラブに香川獲得の検討を要請したのである。問題は移籍金。世界的プレーヤーの香川の移籍金は11億円程度といわれるが、抜け道があるという。
 「レンタル移籍です。籍をドルトムントに残し、期間限定の借り受けなら移籍金が発生しない。香川が現在の年俸(推定3億4000万円)をある程度我慢しさえすれば、そう難しい話ではない。ドルトムントにしても1年程度日本でプレーさせ、調子を取り戻したのを見計らってチームに戻せばいいだけのこと。ましてチームが2部落ちすれば、高額年俸を支払わずに済むメリットがある」(大手広告代理店サッカー担当)

 香川自身も一時的な日本復帰には興味を示しているという。現在進行中のアジア杯でもエースナンバーの『10』を付けてはいるが、インサイドハーフという立場でゲームメークに専念、かつてのような輝きはまだない。持ち味のドリブル突破は影を潜め、シュートも精度を欠き、パレスチナ、イラク戦ともノーゴール。これで自己ワーストの代表8試合連続不発となった。
 「一番の課題はメンタル面の回復。自信を取り戻させることです。そのためには黒田博樹がメジャー球団の年俸21億円オファーを蹴って4億円で古巣の広島に戻って男を上げたように、香川もまた八百長疑惑に揺れる日本サッカーを救済すべく日本に戻れば、栄光を取り戻し、真のスーパースターになれる。そしてACL制覇の立役者に。これこそ、協会首脳が思い描く復活シナリオなのです」(前出・代理店サッカー担当者)

 日本復帰の場合、本来なら古巣のセレッソ大阪への復帰が自然なのだが、セレッソは昨シーズン、2部に降格してしまった。そこで大仁会長はACLに出場する4クラブに平等に声を掛けたのだろう。
 最有力視されるのは故郷の神戸にも近いガンバ大阪だ。大仁会長から「金銭的な支援も今までとは違う形で充実させる」の約束を取り付け、野呂輝久社長は「Jリーグばかりでなく、クラブW杯も取りたい」と意欲を見せている。
 「浦和や鹿島、柏も候補ですが、疑問符が付く。それなら名古屋市内に3万人規模の新スタジアム建設構想をぶち上げた名古屋や、黒田が戻り、旧市民球場跡地に新スタジアム建設を検討する広島の方が熱意があり、香川のハートを射止める可能性がある」(元Jリーグ監督のサッカー解説者)

 今夏6月には2018年ロシアW杯のアジア予選(2次)もスタートする。赤ヘルの黒田ともども、今季は香川から目が離せない。